メッセージ

研究科長からのご挨拶

村上哲明
理学研究科長 村上哲明

 首都大学東京 大学院理学研究科は、数理科学、物理学、化学、生命科学の4つの基礎科学分野からなります。本学の2018年度からの学部・大学院の再編によって新設された理学研究科ですが、上述したそれぞれの分野に対応する4専攻は、都立大時代からの長い歴史と伝統をもち、独自性の高い先進的な研究を行ってきました。その研究成果は、国際的にも高く評価され、国内最高レベルの論文被引用度を誇っています。
 基礎科学のおもしろさと醍醐味は、自らの好奇心にしたがって研究を進めて、まだ人類の誰も知らないことを明らかにすることにあります。そもそも基礎科学の研究では、誰にも認識されていない「問題」や「課題」を見つけるところから始まることが少なくありません。これが独自性や独創性に直結します。次にそれを解決するべく研究を進める過程では、多くの失敗を乗り越えるための情熱、粘り強さ、工夫といったものも必要になるはずです。そして、努力の甲斐あって、まだ世界の誰も知らないことを明らかにできれば、当然、世界に向けて英語で発信していくことになります。これらは職業研究者になるために必須なだけでなく、一般社会で働く上でも強く求められている高い問題発見力、実行力、創造力、情報発信力などを身につけることにも繋がるのです。是非、本気で自分の研究に取り組んでください。私たち理学研究科の教員は、それを全力でサポートします。
 一方、現在では基礎科学の研究で得られた最新の情報や知識は、応用・実用面からも強く求められています。基礎科学分野における発見が、すぐに実用面でも利用される時代になってきているからです。理学研究科では、本学において応用面により軸足を置いているシステムデザイン研究科や人間健康科学研究科と協調・連携して、大学院分野横断プログラムを実施します。これらを履修することで、理学と工学の融合的視点や応用力を磨くこともできます。また、生命科学専攻では、応用生命科学領域が新設され、医療などの応用面をより強く意識した基礎研究を行うこともできるようになっています。
 是非、理学研究科で自分が本当に興味をもてる新しい課題を見つけて、独自性の高い研究に全力で取り組み、力をつけてください。

理学研究科・理学部の教育

理学部(学部)の教育

 理工学系では、自然科学と科学技術に関する深い理解・知識、論理的な考え方・手法を身につけることをめざしています。そのため、4年間をかけて、基礎・基盤づくりを大切にした系統的な教育を実施しています。そして、問題解決能力を培い、広い視野を有し、理工学を基盤として、社会における課題・情勢に対して、適切に対応できる能力を備えた人材を養成したいと考えています。理工学分野では、4年間の学部教育を受けたあとに可能であれば大学院に進学することを念頭において、勉学に臨んでほしいと思っています。理工学系では約60%の学生が大学院に進学しています。各コースは学部4年で完結したカリキュラムによる教育を行っていますが、それと同時に学部3年で卒業できる早期卒業の制度を設けるなど、学部-修士一貫の教育体系も整備しています。

理学研究科(大学院)の教育

 理工学研究科では、各専攻分野における体系的・総合的基礎知識の上に立って、課題発見・課題解決力を育成するための特色ある教育プログラムを実践しています。文部科学省の重点支援事業である「大学院教育改革支援プログラム」にも2件採択(平成19~21年度)され、特に、隣接分野の履修を可能としたり、異分野経験の機会を積極的に提供することなどを通して、広い視野をもつ独創的な科学者や高度な専門家を育成しています。
 研究活動においては、世界のトップレベルにある基礎的・基盤的研究や、基礎的成果を基に応用展開を図ろうとする研究の一層の推進に努めています。国が支援する大きなプロジェクト研究も、数多く進めています。さらに、新規領域の開拓に挑戦する研究や若手教員が進める萌芽的研究などを積極的に奨励・支援しています。
 また、科学や技術の面白さを啓発するために、小・中・高校生を対象として各種企画を進めるとともに、高等学校・中等教育学校などとも連携を図った活動を展開しています。さらに、理工学関連分野における高度な継続教育(理数科教員のリカレント、社会人博士など)のニーズを把握し、これまでの実績と経験を踏まえて効果の高いプログラムを実施しています。

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