数理解析セミナー8号館610室

  • 4月8日(月)16:45~18:00(詳細はこちら
    HASKOVEC Jan(King Abdullah University of Science and Technology)“Non-Markovian models of collective motion”

     I will give an overview of recent results for models of collective behavior governed by functional differential equations with non-Markovian structure. The talk will focus on models of interacting agents with applications in biology (flocking, swarming), social sciences (opinion formation) and engineering (swarm robotics), where latency (delay) plays a significant role. I will characterize two main sources of delay - inter-agent communications ("transmission delay") and information processing ("reaction delay") - and discuss their impacts on the group dynamics. I will give an ovierview of analytical methods for studying the asymptotic behavior of the models in question and their mean-field limits. In particular, I will show that the transmission vs. reaction delay leads to fundamentally different mathematical structures and requires appropriate choice of analytical tools. Finally, motivated by situations where finite speed of information propagation is significant, I will introduce an interesting class of problems where the delay depends nontrivially and nonlinearly on the state of the system, and discuss the available analytical results and open problems here.

複素幾何セミナー8号館610室

  • 1月17日(水)15:00~ 修士論文発表会練習(順不同)

    唐澤 祐樹(東京都立大学)“種数 3,4 のsuperelliptic curve の簡約因子の幾何について”
    鎌田 雅史(東京都立大学)“超グラフを用いた 0 次元イデアルの生成元の構成について”
    川野 雄貴(東京都立大学)“空間直線の rectifiability について”
    千葉 龍朗(東京都立大学)“標数 p>0 の体上の 3 変数多項式環のある ℤ/pℤ 不変部分環と台座イデアル”
    髙島 佑太(東京都立大学)“Triangulated categories of rational double points in positive characteristic”

数理解析セミナー8号館610室

  • 7月14日(金) 13:00~13:30 解析系修士論文(事前)発表会(詳細はこちら
    李 雷(東京都立大学)“コンパクトメトリックグラフ上の磁場シュレディンガー方程式に付随する非線形変分問題”
  • 11月20日(月)16:30~(詳細はこちら
    俣野 博(明治大学)“Front propagation through a two-dimensional saw-toothed cylinder”

     周期的な凸凹(でこぼこ)の境界をもつ 2 次元帯状領域内を方程式 V=k+A に従って運動する曲線の長時間挙動について考える。ここで V は曲線の法線速度、k は曲率、A は正の定数である。曲線の両端はそれぞれ左右の境界上を 90 度の接触角を保ちながら自由に動くとする。この問題は、2006 年に中村建一氏、婁本東氏と共同で研究し、進行波の存在やブロッキング(曲線が無限遠方まで行かず有界な範囲にとどまること)が起こるための必要十分条件を示すとともに、凸凹のサイズと間隔を限りなく小さくしていった均質化極限についても論じた。ただ、当時は境界の凸凹の傾斜角が 45 度より小さいという条件を課していた。これは、傾斜角が 45 度を超えると曲線が端点以外で境界にぶつかり、特異点が発生しうるからである。本講演では、境界の傾斜角が 45 度を超える場合を考え、境界にぶつかって特異性を生じながら進む曲線の挙動について論じる。本研究は、森龍之介氏との共同研究である。

  • 11月27日(月)16:30~(詳細はこちら
    西野 颯馬(東京都立大学)“2曲線間に制限されたパス空間上での Wiener 測度に対する高階の部分積分公式”

     2 曲線間に制限されたパス空間上での Wiener 測度に対する 1 階微分の部分積分公式は既に知られている。本講演では、この結果を高階微分の部分積分公式に拡張する。高階微分の部分積分公式においては、従来の1階微分の場合にはない非自明な境界項が追加で現れ、さらに、その証明において、Brownian excursion や Brownian house-moving と呼ばれる確率過程のランダムウォーク近似による構成方法が新たに必要となる。また、証明の中で、1 次および 2 次の無限小確率の概念を導入する。この概念を導入することで、部分積分公式の各項に現れる数式に対して確率論的な解釈が可能となり、部分積分公式を整理する上で有益な概念であることを説明する。なお、本講演内容は、東京都立大学の石谷謙介氏との共同研究に基づく。

  • 12月11日(月)16:30~(8号館618室に変更、詳細はこちら
    岩崎 悟(大阪大学)“空間一次元の誘引忌避走化性方程式に対する構造保存スキームとその特徴的な数値解について”

     誘引忌避走化性方程式とは通常の走化性方程式に忌避物質のダイナミクスを加えた方程式であり、いくつかの現象の数理モデルとして現れる。本講演では誘引忌避走化性方程式が持つ正値性と積分値保存性を満たすような構造保存スキーム(Saito-Suzuki, 2005 の単純な拡張)について説明をして、そのスキームから得られる特徴的な時空間パターン解について紹介をする。

  • 12月14日(木)16:30~(8号館618室に変更、詳細はこちら
    伊藤 弘道(東京理科大学)“囲い込み法を用いたき裂の再構成の逆問題について”

     本講演では、囲い込み法を用いた複数のき裂の再構成の逆問題について、問題の背景および1組の観測データから再構成するアルゴリズムとその数値計算結果を紹介する。これらは、Andreas Hauptmann(オウル大学)、 池畠優(広島大学)、Samuli Siltanen (ヘルシンキ大学) との共同研究成果に基づく。

  • 12月18日(月)16:30~(詳細はこちら
    高橋 太(大阪公立大学)“N 次元 Liouville バブルの非退化性”

     N-ラプラシアンを主部とする指数非線形項型準線型 Liouville 方程式には球対称厳密全域解(Liouville バブル)が存在するが、方程式のスケール不変性と平行移動不変性から、Liouville バブルにスケール変換と平行移動を施した N+1 個のパラメーターを含む関数族もまた方程式の解となる。N=2 の場合には、非線形項の可積分性(有限質量条件)をみたす Liouville 方程式の解はこれらで尽くされることが Chen-Li(Duke, 1991)によって示されている。最近、P. Esposito(AIHP, 2018)は N≧3 の場合にも同様の分類定理が成り立つことを示した。本講演では、この Liouville バブルが有界関数の空間で非退化である、つまり Liouville バブルの回りでの線型化作用素の核は、スケール変換と平行移動不変性から生じる N+1 次元分の自明な「退化性」のみを持つことを報告する。

  • 1月18日(木)10:30~12:00 修士論文発表会練習(順不同、詳細はこちら

    陳 宇(東京都立大学)  “ある Ehrling 型の不等式について”
    田村 真晶(東京都立大学)“Carathéodory 微分について”
    北田 有輝(東京都立大学)“気候変動を伴う空間 1 次元 Fisher-KPP 方程式の侵入現象”

  • 1月18日(木)13:00~14:00 修士論文発表会練習(順不同、詳細はこちら

    一之瀬 凪渡(東京都立大学)“関数近似について”
    吉田 悠馬(東京都立大学) “Wiener 汎関数積分に対する微分連鎖律を用いたダブルバリア・オプションの 1 次 Greeks 計算法”

幾何学セミナー8号館610室

  • 4月14日(金)16:30~18:00(詳細はこちら
    長谷川 耀(大阪大学)“固有でない双曲的測地空間の Gromov 境界について”

     固有な双曲的測地空間において、その点列境界と測地境界が位相も込めて一致することはよく知られている。本講演では双曲的測地空間が固有とは限らない場合において、その点列境界と擬測地境界が位相も込めて一致することを紹介する。

  • 4月21日(金)16:30~ 18:00(詳細はこちら
    森本 真弘(東京都立大学)“固有フレドホルム部分多様体と affine Kac-Moody 対称空間”

      1980 年代に R. S. Palais と C. L. Terng は、ゲージ変換群作用の軌道を典型例とする無限次元部分多様体のクラス(固有フレドホルム部分多様体)を導入した、その後、G. Thorbergsson、E. Heintze らとの研究を経て、affine Kac-Moody 対称空間と呼ばれる無限次元対称空間が定義され、固有フレドホルム部分多様体との興味深い関係を持つことが明らかとなった。本講演では。これらの研究発展を振り返りながら、講演者による最近の研究結果と今後の展望について説明する。

  • 4月28日(金)16:30~ 18:00(詳細はこちら
    Eduardo Martinez-Pedroza(Memorial University of Newfoundland)“Quasi-isometries of group pairs”

     A recent trend in geometric group theory is to understand the large scale geometry of a group with respect to a collection of subgroups. The objects of study are pairs consisting of a finitely generated group and a finite collection of subgroups, and there is a notion of quasi-isometry of pairs inducing an equivalence. This relation captures classical phenomena in the study of quasi-isometric rigidity and brings up natural questions. The talk will introduce some of these topics and discuss recent results obtained in joint work with Sam Hughes and Luis Sánchez Saldaña.

  • 5月12日(金)16:30~ 18:00(詳細はこちら
    小池 貴之(大阪公立大)“Holomorphic foliation associated with a semi-positive class of numerical dimension one”

     Let X be a compact Kähler manifold and α be a class in the Dolbeault cohomology class of bidegree (1, 1) on X. When the numerical dimension of α is one and α admits at least two smooth semi-positive representatives, we show the existence of a family of real analytic Levi-flat hypersurfaces in X and a holomorphic foliation on a suitable domain of X along whose leaves any semi-positive representative of α is zero. As an application, we give the affirmative answer to a conjecture on the relation between the semi-positivity of the line bundle [Y] and the analytic structure of a neighborhood of Y for a smooth connected hypersurface Y of X.

  • 5月19日(金)16:30~ 18:00(詳細はこちら
    岡本 幸大(京都大学数理解析研究所)“On knots in the zero section which appear as clean Lagrangian intersections”

     多様体の余接束の中で conical end を持つ Lagrange 部分多様体とゼロ切断の交差が横断的でない、"clean intersection"である場合を考える。Lagrange 部分多様体に条件を課したとき、この clean intersection に対して、ゼロ切断の部分多様体としての制約を見つけたい。講演では relative Symplectic Field Theory(SFT)によるアプローチを説明する。具体的には Legendre 接触ホモロジーと、Lagrange 同境が誘導する準同型からなる SFT を利用する。特にゼロ切断が R³、clean intersection が連結かつ 1 次元の場合、結び目としての制約が与えられることを証明する。

  • 6月16日(金)16:30~(詳細はこちら
    大井 志穂(新潟大学)“バナッハ環上の全射線形等距離写像について”

     単位的可換 C* 環において、バナッハ空間として等距離同型性がバナッハ環としての同型性を導くことを主張する Banach-Stone の定理以降、さまざまなバナッハ環に対して、その上の全射線形等距離写像の研究がなされてきた。とくに、全射線形等距離写像が結果として積の構造を導くバナッハ環はどのようなものであるのか?という問いは、長年にわたり保存問題における一つの重要問題である。本講演では,Banach-Stone の定理の紹介から始め、様々なクラスの連続関数やベクトル値連続写像で構成される種々のバナッハ環に対して、その上の全射複素線形等距離写像の結果を説明する。さらに、関連する準同型写像などの保存問題についても紹介し、それらを関連付けることで今後必要となりうる研究やその課題について触れる。

  • 6月30日(金)16:30~(詳細はこちら
    平井 広志(名古屋大学)“行列スケーリングから非正曲率空間上の測地的凸最適化へ”

     行列スケーリング問題とは「与えられた非負行列 A に右と左から正の対角行列をかけて、指定された行和、列和をもつようにできるか」という問題で、様々な応用があり古くから研究されてきた。最近になっても、作用素スケーリングや群軌道閉包ノルム最小化問題に一般化されて、さらなる拡がりをみせている。そこでは、非正な曲率をもつ空間(アダマール空間)上の凸最適化問題が重要となる。講演ではこのような新しいタイプの凸最適化やそれに対するアプローチを紹介する。

  • 7月7日(金)16:30~(詳細はこちら
    高野 暁弘(東京大学)“The p-colorable subgroup of Thompson's group F”

     近年、Jones は Thompson 群 F のユニタリ表現に関する研究を行い、その中で F の元から絡み目を構成する方法を導入した。これにより Thompson 群と結び目理論との関係が構築された(Aiello はこれを Thompson knot theory と呼んでいる)。この理論は組み紐群の類似と呼べるものであり、Jones はその結果の1つとして、Alexander の定理を証明した。つまり、任意の絡み目はFのある元から得られる。一方、Markov の定理は現在のところ証明されていない。さて、Jones は自身が構成した F の表現のある stabilizer として、いくつかの部分群を定義した。そのうちの一つは3彩色可能部分群と呼ばれ、我々はこの部分群の非自明な元から得られる絡み目は全て3彩色可能であることを示した。本講演では、この結果を3以上の奇数 p に対して拡張する。すなわち、p 彩色可能部分群を定義し、その群の非自明な元から得られる絡み目は全て p 彩色可能であることを示す。また、その部分群は、F のある一般化である Brown-Thompson 群と同型であることも示す。本研究は、児玉悠弥氏(東京都立大)との共同研究である。

  • 8月18日(金)16:30~(詳細はこちら
    Hsiao-Fan Liu(Tamkang University, Taiwan)“How to classify constant p-mean curvature surfaces in the Heisenberg group H1

     The Sine-Gordon equation (SGE) was discovered in the 19 century and S. S. Chern in 1981 gave a geometric interpretation of solutions to the SGE, that is the pseudosphere. This relates partial differential equations and differential geometry. Such a relation gives rise to the study of integrable systems and geometries. Motivated by this, we will introduce an approach to characterize constant p-mean curvature surfaces in the Heisenberg group H1. In this talk, we will review some basics of H1, present our recent results in this direction, and on-going projects with some open problems if time permits.

  • 10月13日(金)17:00~(詳細はこちら
    小野 薫(京都大学数理解析研究所)
  • 11月24日(金)16:30~ 18:00(詳細はこちら
    石渡 聡(山形大学)“非対称拡散過程の離散近似”

     リーマン多様体において、ラプラシアンにドリフト項、ポテンシャル項を加えた作用素(ドリフト付きシュレディンガー作用素)から生成される運動(非対称拡散過程)の離散近似について最近得られた結果を紹介する。本講演の内容は慶應義塾大学の河備浩司氏との共同研究に基づく。

博士論文公聴会8号館610室

  • 2024年1月12日(金) 10:30~11:30
    松家拓稔 “粗凸空間の自由積と粗バウム・コンヌ予想”

    Free product of coasely convex spaces and coarse Baum-Connes conjecture

  • 2024年1月12日(金) 13:00~14:00
    桝谷亮祐 “ある有理楕円曲面の三重切断のマンフォード表現とある被約四次曲線の弱二重接線”

    The Mumford representations of trisections of certain rational elliptic surfaces and weak-bitangent lines for certain reduced quartic curves

  • 2024年1月12日(金) 14:40~15:40
    西廣響介 “種々の荒川-金子型ゼータ関数及び関連するポリベルヌーイ数の類似について”

    On various Arakawa-Kaneko type zeta functions and related analogues of poly-Bernoulli numbers

  • 2024年1月12日(金) 16:20~17:20
    児玉悠弥 “Thompson 群を含む Thompson-like 群及び Thompson 群に含まれるThompson-like 群”

    Thompson-like groups including Thompson's group and included in Thompson's group

  • 2024年1月18日(木) 14:40~15:40
    山下龍生 “囲い込み法及び単調法による磁場シュレディンガー作用その境界値逆問題の研究”

    Studies on inverse boundary problems for the magnetic Schrödinger operator by the enclosure method and the monotonicity based method

  • 2024年1月12日(金) 16:20~17:20
    簗島 瞬 “δ次元 Bessel 引越過程の構成法とその応用”

    Some construction methods of δ-dimensional Bessel house-moving and its applications

  • 2024年2月 2日(金) 14:40~15:40
    伊藤風輝 “AND-OR 木の乱択アルゴリズムと一意性問題について”

    On randomized algorithms and uniqueness problems on AND-OR trees

  • 2024年3月 4日(月) 14:40~15:40
    渡辺智信 “任意標数における楕円線織曲面のフーリエ・向井パートナーについて”

    Fourier-Mukai pertners of elliptic ruled surfaces over arbitrary characteristic fields

集中講義8号館610室

  • 小森靖(立教大学)“有限多重ゼータ値と対称多重ゼータ値入門”

    金子とZagierによって提出された「有限多重ゼータ値および対称多重ゼータ値のそれぞれがなす代数の間に同型が存在する」という予想と、それに対するこれまでの研究を概観し、今後の方向性などについて解説する。

    6月 2日(金)13:00~17:00
    6月 9日(金)13:00~17:00
  • 柴田将敬(名城大学)“楕円型偏微分方程式と変分問題”

    偏微分方程式の解は、しばしば、適当な関数空間上の汎関数の臨界点として特徴づけることが出来、変分問題の解を探すことによって、方程式の解の存在を示すことが出来る。 このとき、近似解の列の極限として解を得るのであるが、近似解の列から収束する部分列を取り出すこと、つまり、近似解の列の「コンパクト性」を確かめることが重要となる。 この講義では、楕円型偏微分方程式の変分的な扱い、特に、変分法を用いて解の存在を示す方法を解説する。 講義の前半では、Sobolev 空間に関する事実や、楕円型偏微分方程式の変分問題としての捉え方を紹介し、 後半では、いくつかの具体的な問題を扱い、どのようなときにコンパクト性が失われるのか、また、いかにコンパクト性を回復して解の存在を示すのかを解説する。

    6月19日(月)13:00~16:10
    6月20日(火)13:00~16:10
    6月21日(水)13:00~16:10
    6月22日(木)13:00~16:10
    6月23日(金)13:00~16:10
  • 縫田 光司(九州大学)“準同型暗号とその応用”

    データの暗号化技術のうち、暗号化した状態のデータについて、暗号化を解除することなしに何らかの演算(加法や乗法など)を行える機能をもつものを準同型暗号という。準同型暗号はその機能から、データの機密性・プライバシーを保ったままデータの分析を行う秘密計算・プライバシー保護データ解析の分野への応用が期待されている。本講義では、準同型暗号の構成や秘密計算への応用、またその基盤となる数学的理論に関する概説を行う。

    8月 7日(月)13:00~17:50
    8月 8日(火)13:00~17:50
    8月 9日(水)13:00~17:50
    8月10日(木)13:00~17:50
  • 白根 竹人(徳島大学)“平面曲線の埋込位相と巡回被覆に対する分解型不変量”

    複素射影平面上の(既約とは限らない)代数曲線を平面曲線とよぶ。本講義では、平面曲線の埋込位相の研究において発展してきた巡回被覆に対する分解型不変量について解説する。大まかには下記の内容を予定している。
    1 導入
    2 平面曲線の組合せ的量
    3 ザリスキ対
    4 基本群
    5 分岐被覆
    6 2次被覆における平面曲線の分解型
    7 巡回被覆における既約平面曲線の分解数
    8 巡回被覆における平面曲線の分解グラフ
    ※内容は多少変更することもあり得る。

    9月 5日(火)13 :00~17 :50(11号館102室に変更)
    9月 6日(水)13 :00~17 :50(11号館102室に変更)
    9月 7日(木)13 :00~17 :50(11号館102室に変更)
    9月 8日(金)13 :00~17 :50(11号館102室に変更)
  • 加塩 朋和(東京理科大学)“多重ガンマ関数とその整数論への応用”

    オイラーのガンマ関数は、(不思議と)整数論のいたるところに顔を出す関数である。 バーンズはそれを拡張した多重ガンマ関数を定義し、また、新谷氏、吉田氏らによって、同関数の整数論への応用が研究されてきた。 本講義では整数論の基礎事項の紹介から始め、上記の研究内容や、そのp進類似と呼ばれるものなどを紹介したい。

    10月16日(月)14:40~17:50
    10月17日(火)14:40~17:50
    10月18日(水)14:40~17:50
    10月19日(木)14:40~17:50
    10月20日(金)14:40~17:50
  • 原 伸生(東京農工大学)“正標数の特異点とフロベニウス写像”

    正標数pの体上で定義される代数多様体において、環のp乗準同型により与えられるフロベニウス射という純非分離的な射が存在する。 このフロベニウス射を用いて定義される特異点のクラスと標数0の双有理代数幾何学に現れる特異点との対応の発見を発端とする幾つかの話題について解説する。
    1 正標数の代数多様体とフロベニウス射に関する基本的事項
    2 F-特異点と標数0の特異点
    3 正標数特異点の F-爆発:2次元の場合を中心として
    4 正標数の擬斉次特異点の有限 F-表現型

    10月16日(月)13:00~16:10(8号館618室に変更)
    10月17日(火)13:00~16:10(8号館618室に変更)
    10月18日(水)13:00~16:10(8号館618室に変更)
    10月19日(木)13:00~16:10(8号館618室に変更)
    10月20日(金)13:00~16:10(8号館618室に変更)
  • 田代 雄介(三菱UFJトラスト投資工学研究所)“金融工学と金融データサイエンス”

    本講義ではまず、金融における基本的な問題である投資の価値やリスクの評価を、金融工学を用いてどのように数理的に行うかについて説明する。講義の後半では、近年発展しているデータサイエンス技術の、金融分野における活用方法を紹介する。

    10月18日(水)14:40~17:50(11号館106室に変更)
    10月25日(水)14:40~17:50
    11月15日(水)14:40~17:50
    11月22日(水)14:40~17:50
    11月29日(水)14:40~17:50
  • 出耒 光夫(東京都市大学)“変動指数ルベーグ空間の基礎”

    通常の定数指数のルベーグ空間において、指数を可測関数に置き換えることにより変動指数ルベーグ空間と呼ばれる新たな関数空間を定義することができます。 この講義では、モジュラーと呼ばれる積分や特殊な形のノルムに注目し、定数指数の場合と比較しながら変動指数ルベーグ空間の基本性質を解説します。 また、変動指数解析において重要となるハーディー・リトルウッドの極大作用素の有界性と変動指数に関する適切な条件との関係についても解説します。

    10月23日(月)14:40~17:50(8号館618室に変更)
    10月30日(月)14:40~17:50(8号館618室に変更)
    11月 6日(月)14:40~16:10(8号館618室に変更)
  • 松村 慎一(東北大学)“非負曲率を持つ射影多様体の構造について”

    この集中講義では、(適切な意味で)非負曲率を持つ射影代数多様体を平坦曲率と正曲率に分解する、という類の構造定理について解説します。 講義では、代数幾何・微分幾何の視点から、(双)正則断面曲率・接束・反標準因子に対するさまざまな非負曲率性を考察し、その類似性や相違点に注目しながらその幾何学を考えます。 準備として特異計量・順像層・葉層構造・局所系などの幾何学的・複素解析的な理論についても解説します。 複素幾何を勉強し始めた(または勉強し始めたい)学生にもわかるように基礎から解説したいと思っているので、少しでも興味のある方には是非参加して頂きたいです。

    11月 6日(月)14:40~17:50
    11月 7日(火)14:40~17:50
    11月 8日(水)14:40~17:50
    11月 9日(木)14:40~17:50
    11月10日(金)14:40~17:50
  • 井関 裕靖(慶應義塾大学)“群上のランダムウォークと調和写像”

    CAT(0) 空間Yにランダム・ウォークが与えられた可算群Gが等長的に作用するとき、G作用の軌道にそのランダム・ウォークを移植することができる。 この移植されたランダム・ウォークの挙動は、Gの作用に関する重要な情報を含んでいる。 最近、GがYの無限遠境界に固定点をもたず、移植されたランダム・ウォークの rate of escape(drift)が0であるとき、Yの中にGの作用で不変な平坦部分空間が存在することを示すことができた。 証明には、GからYへの同変調和写像を用いる。また、この結果の帰結として、GがYの無限遠境界に固定点をもたないとき、
    (i)Gの Poisson 境界からYの無限遠境界への同変写像が存在する
    (ⅱ)Yの中にGの作用で不変な平坦部分空間が存在する
    のいずれかが成立することがしたがう。(i)により存在が保証される同変境界写像は、可算群の剛性理論において極めて有用な道具であり、Margulis 超剛性をはじめとする、いくつかの興味深い結果を導くのに用いられてきた。 講義では、CAT(0) 空間の基本的な性質および、可算群から CAT(0) 空間への同変調和写像に関する基本事項を外観した後に、上記の結果の証明の概略を解説する予定である。 余裕があれば、上記の結果の応用の可能性についても触れたい。

    11月13日(月)14:40~17:50
    11月14日(火)14:40~17:50
    11月15日(水)14:40~17:50(8号館618室に変更)
    11月16日(木)14:40~17:50
    11月17日(金)14:40~17:50
  • 大久保 美也子(国立研究開発法人 情報通信研究機構)“ゼロ知識証明の基礎”

    現代暗号は有用な数学の応用の一つであり、古典的な情報秘匿に加えて様々な機能を提供している。 「ゼロ知識証明」は 1980 年代に基礎理論が構築され、近年のクラウドやブロックチェーン上の応用で改めてニーズが高まっている暗号技術である。 公開されたxに対して二項関係 R(x,w)=1 を満たすwを持つ証明者が、その関係が成り立つことをそれ以外の情報を一切明かさずに検証者に納得させることができるため、プライバシー保護や匿名性を必要とする応用において重要な役割を果たす。 本講義では、ゼロ知識証明の基本的な概念と構成を説明し、いくつかの応用を示す。

    11月21日(火)13:00~17:50(8号館618室に変更)
    11月22日(水)13:00~17:50(8号館618室に変更)
  • 石毛 和弘(東京大学)“楕円型・放物型方程式の解の凸性”

    本講義では放物型方程式や楕円型方程式の解のもつ凸性について概説する。 まず、Brunn-Minkowski の不等式、Borell-Brascamp-Lieb の不等式といった凸解析に関わる古典的な不等式について解説を行った後、 Brascamp-Lieb によって発見された熱流による対数凸保存則について証明する。 次に、凹最大値原理に基づいた解の冪凹性に関する解析手法について概説し、対数凸保存則の別証明を与える。 さらに、近年の研究の進展に沿って、粘性解理論に基づいた放物型方程式による対数凸保存則や放物型冪凹性、熱流による準凸性の崩れ等について解説していく。

    12月 4日(月)14:40~17:50
    12月 5日(火)14:40~17:50
    12月 6日(水)14:40~17:50(8号館618室に変更)
    12月 7日(木)14:40~17:50
    12月 8日(金)14:40~17:50
  • 田丸 博士(大阪公立大学)“対称空間とカンドル入門”

    対称空間およびカンドルについて講義する。対称空間とは各点に点対称を持つ空間であるが、その素朴な定義にも関わらず、数学の様々な分野に登場する基本的かつ重要な概念である。 カンドルは、結び目の研究に端を発する概念だが、対称空間から点対称の情報だけを抽出したもの(の一般化)とみなすこともできる。 実際、カンドルの研究において、対称空間の理論が効果的に用いられることもある。これらの基礎的な部分を、できるだけ具体例を用いて紹介する。

    12月11日(月)14:40~17:50
    12月12日(火)14:40~17:50
    12月13日(水)14:40~17:50(8号館618室に変更)
    12月14日(木)14:40~17:50
    12月15日(金)14:40~17:50
  • Martin Guest(早稲田大学)“From differential geometry to tt* geometry”

    The purpose of this course is to introduce several important topics in geometry, topology, and integrable systems theory. The goal is to reach some important mathematical problems motivated by the physics of conformal field theory. At the same time the course will involve some very classical mathematics, such as special functions and the Stokes Phenomenon. Most of all, the course will demonstrate how different areas of mathematics can interact and lead to interesting problems. No special knowledge will be assumed, just linear algebra, basic topology, and ordinary differential equations. However, some familiarity with differentiable manifolds and Lie groups will be useful. The lectures will be given in Japanese, with English writing on the blackboard.

    1月15日(月)14:40~17:50
    1月18日(木)14:40~17:50(8号館618室に変更)
    1月19日(金)14:40~16:10

複素幾何セミナー8号館610室

  • 1月11日(水) 16:00~
    修士論文発表会練習(順不同)

    藤本 拓人 (東京都立大学)  - 正標数のアーベル曲面の消去問題 -
    井上 豪希 (東京都立大学)  - 種数2の超楕円曲線のJacobian 上の加法とGr¥”obner基底及びその実装 -
    陳 豪   (東京都立大学)  - 有限素体上の多項式環の永田型自己同型に収束する順自己同型の列 -

数理解析セミナー8号館610室

  •  5月12日(木) 16:30~17:30
    Wah Wah(岡山大学)
       “Traveling front solutions for perturbed reaction-diffusion equations

      Traveling front solutions have been studied for reaction- diffusion equations with various kinds of nonlinear terms.
    One of the interesting subjects is the existence and non-existence of them.
    In this talk, we prove that, if a traveling front solution exists for a reaction-diffusion equation with a nonlinear term, it also exists for a reaction-diffusion equation with a perturbed nonlinear term.
    In other words, a traveling front is robust under perturbation on a nonlinear term.

  • 2023年 1月19日(木) 15:00~16:30
    解析系修士論文(事前)発表会

    15:00~ 15:30 田辺 真輝 (東京都立大学)    - 正規乱数生成のための逆関数法について -
    15:30~ 16:00 大池 優士 (東京都立大学)    - 一般化されたBrown彷徨過程のSDE -
    16:00~ 16:30 前島 正寿 (東京都立大学) 
            - 細胞の極性現象に付随する制限付き変分問題の解の存在と漸近挙動について -

  • 2023年 1月20日(金) 15:00~16:00
    解析系修士論文(事前)発表会

    15:00~ 15:30 高橋 孝輔 (東京都立大学)    - 半フレドホルム擬微分作用素の楕円性について -
    15:30~ 16:00 西村 晶夫 (東京都立大学)    - 離散グラフ上のKazdan-Warner 問題について -

  • 2023年 1月27日(金) 14:00~15:00 (+ディスカッション) 
    Vitaly Moroz(Swansea University, UK)  “Thomas-Fermi type models of external charge screening in graphene.

幾何学セミナー8号館618室

  •  4月22日(金) 16:30~ 17:30  8号館 610 教室 ※ 会場変更
    辻 寛(大阪大学)
       “とある凸性と凹性のもとでの関数不等式の改良について

      本講演では主に対数Sobolev不等式と呼ばれる関数不等式の改良について述べる.対数Sobolev不等式とは, 空間上の確率測度の相対エントロピーとFisher情報を比較する不等式を指す.歴史的には,Nelson(‘73)によって hypercontractivityと呼ばれる熱作用素の有界性として場の量子論の文脈において最初に示され,後にそれと同値な不等式として Gross(’75)によって対数Sobolev不等式が見いだされた.現在では最適輸送理論を通して,リッチ曲率との関係がよく知られている. 本講演では,とくにユークリッド空間上の正規分布に対する対数Sobolev不等式の改良を,ある凸性と凹性の条件の下で与える. この凸性と凹性は直感的には確率測度の分散が大きい場合と小さい場合に対応しており, (共)分散が小さい場合はすでにEldan-Lehec-Shenfeldらによって知られているため,我々の結果は彼らの結果のcounterpartとして理解できる. また時間が許す限り,一般の測度での対数Sobolev不等式や,Poincare不等式,輸送理論で知られるTalagrand不等式の改良や, 残された問題についても説明したい.本講演はNeal Bez氏(埼玉大)と中村昌平氏(大阪大)との共同研究に基づく.

  •  5月13日(金) 16:30~ 18:00  8号館 610 教室 ※ 会場変更
    納谷 信 (名古屋大学)/ Shin NAYATANI (Nagoya University)
       “ラプラシアン第1固有値最大化と埋め込み最適化

      1970年に、Herschは、2次元球面において、ラプラシアンの第1固有値(スケール不変になるよう面積を掛けたもの)が 定曲率計量(そしてそれらのみ)によって最大化されることを証明した。1973年に、Bergerは、任意のコンパクト多様体において、 同様にスケール不変化した第1固有値が上に有界であるかを問うた。この講演では、Bergerの問題に関する研究の現状について概観したのちに、 ウェイト付きリーマン多様体上のBakry-Emeryラプラシアンに関わる第1固有値最大化問題を導入する。また、ある埋め込み最適化問題を導入し、 これら2つの問題の関係について議論する。
     In 1970, Hersch proved that on the two-sphere the first eigenvalue (multiplied by area for scale invariance) was maximized by the round metrics (and by them only). Then in 1973, Berger asked whether a similar scale-invariant quantity was bounded from above on an arbitrary compact manifold. In this talk, after reviewing the progress on the Berger problem, I will introduce an eigenvalue maximization problem concerning the Bakry-Emery Laplacian on a weighed Riemannian manifold. I will also introduce an embedding optimization problem, and discuss the relation between these two problems.

  •  6月10日(金) 16:30~ 18:00  8号館 610 教室 ※ 会場変更
    三石 史人(福岡大学)
       “ある無限次元空間の(ピラミッドとしての)区別

     リーマン多様体の収束理論というものがあるが, 実際に考えられる収束概念にはいくつかの種類がある. Gromov は「測度の集中現象」を説明できる位相を導入した(それを集中位相と呼ぶ). 集中位相は空間の収束理論に登場するどの位相よりも弱い事が分かる. 更に Gromov は空間全体のモジュライを集中位相について(うまく)コンパクト化した. コンパクト化の元をピラミッドと呼ぶ. 特に, 次元が発散する様な空間列を与えたとき, 適当に部分列を選べば, 仮想的な意味で(ピラミッドとして)無限次元の空間が得られる事になる. 我々は非常に特別な二つのピラミッドを区別する事に成功した. それを標語的に言えば「無限次元の球面と無限次元の cube は相似でない」という結果である. なお, 本講演の内容は, 江崎翔太氏(福岡大学), 数川大輔氏(九州大学)との共同研究に基づくものである.

  •  6月24日(金) 16:30~ 18:00  8号館 610 教室 ※ 会場変更
    高田 土満(新潟大学)
       “同変指数の局所化と形式的べき級数環 ~Witten種数の非可換幾何的定式化に向かって~

     Atiyah-Segal-Singerの固定点公式は,群作用を持つコンパクト多様体の解析的不変量(解析的同変指数)が,固定点の情報だけで書けることを主張する.その研究はHochs-Wangによって,「非コンパクト多様体であって,コンパクトな固定点集合を持つもの」に,非可換幾何的不変量である同変KK理論を用いて一般化された.一方Wittenは,Atiyah-Segal-Singerの固定点公式を,パラメータの付け替えによってS^1が作用するループ空間に「適用」することで,ループ空間のS^1同変指数を「定義」した.その指数は,指数理論における非自明な予想(Witten剛性)をもたらし,その予想が証明されることで,考察の価値があることが示唆されたが,関数空間も微分作用素もないという意味で,これは形式的な議論の域を出ない.

     本講演では,同変指数の局所化の形式的べき級数環を用いた証明を紹介した後,それを非コンパクト多様体に一般化し,更に無限次元化する.すなわち,「ループ空間のS^1同変指数定理」を証明する.そのための道具は,Higson-Kasparov-Troutの研究に始まる「Hilbert多様体のC^*環」,同変KK理論,そして,「SegalのRK理論の一般化であるRKK理論を非局所コンパクト空間に一般化したもの」である.また,Witten種数の非可換幾何的定式化のために,これから何をしなければならないかについても論ずる.

  • 10月21日(金) 16:30~ 18:00  8号館 610 教室 ※ 会場変更
    ※ 講演形態…ハイブリッド方式 
    三田 史彦(学習院大学)
       “カルタン模型を用いた同変フレアーコホモロジーについて

     トーラスが作用するシンプレクティック多様体のラグランジュ部分多様体に対する同変フレアーコホモロジーの構成に関しては様々なアプローチが知られている。本講演では同変コホモロジーのカルタン模型を用いたアプローチについて解説する。この方法は正則円盤のモジュライ空間の同変倉西構造の構成と仮想技術(特にCF摂動)が必要となるため一般には技術的に困難である。本講演ではこのような理論を必要としない複素一次元の射影空間のトーラス軌道に対して同変フレアーコホモロジーを計算する。その応用としてFukaya-Oh-Ohta-Onoの意味でのポテンシャル関数がGiventalの同変ミラーと対応することを示し同変ホモロジー的ミラー対称性について説明する。本講演は千葉大学の二木昌宏氏との共同研究に基づく。

  • 11月11日(金) 17:00~ 18:00  8号館 610 教室 ※ 会場変更
    Seonghyeon Jeong(National Center for Theoretical Science)
       “Structural conditions for generated Jacobian equations
    詳細はこちらの▶▶webページを参照してください。

     Generated Jacobian equations are Monge-Ampere type elliptic partial differential equations. Examples of Generated Jacobian equations arise from optimal transportation problems and geometric optics problems. The solutions of optimal transportation problems and geometric optics problems have potentials that satisfy generated Jacobian equations. Therefore, the generated Jacobian equation can be used to study the properties of solutions of optimal transportation problems and geometric optics problems.
      In this talk, we discuss the structural conditions for generated Jacobian equations. Then we use Loeper's idea from optimal transportation to show the local Holder regularity.

  • 12月 9日(金) 16:30~ 18:00  8号館 610 教室 ※ 会場変更
    Abhitosh Upadhyay(Indian Institute of Technology Goa)
    “On the complete classification of biconservative submanifolds of codimension 2 in S^4 x R and H^4 x R

     ABiconservative submanifolds arise as the vanishing of the stress-energy tensor associated with the variational problem of biharmonic submanifolds. More precisely, an isometric immersion φ : M → N between two Riemannian manifolds is biconservative if the tangent component of its bitension field is identically zero. There are few Riemannian manifolds for which biconservative submanifolds are classified. In this talk, I will discuss the complete classification of biconservative submanifolds of co-dimension 2 in S^4 x R and H^4 x R with an additional condition of parallel mean curvature vector field.

  • 12月16日(金) 16:30~ 18:00  8号館 610 教室 ※ 会場変更 講演形態…ハイブリッド方式
    柴田 泰輔(京都大学)
       “Dynamical convexity and Embedded contact homology
    詳細はこちらの▶▶webページを参照してください。

     In 1997, H. Hofer, K. Wysocki and E. Zehnder constructed a global surface of section of disc type from a J-holomorphic curve under dynamical convexity which was a generalization of 3-dimensional convex energy surfaces in a 4-dimensional symplectic vector space. On the other hand, for the study of 3-dimensional Reeb flows there is a powerful tool called Embedded contact homology (ECH) defined by M. Hutchings. In particular, ECH has an algebraic structure called U-map which plays an important role. In this talk, after explaining these notions, I would show that ECH has good properties under dynamical convexity, especially that U-map gives the existence of a holomorphic curve constructed by H. Hofer, K. Wysocki and E. Zehnder and improves them in terms of ECH capacity.

  • 1月 6日(金) 16:30~   8号館 610 教室 ※ 会場変更 講演形態…ハイブリッド方式
    丸山 修平(名古屋大学)  “円周への作用を用いた不変擬準同型の構成とその応用

     群上の実数値準同型の定義式の等号を「一様に有界な誤差で等しい」と置き換えて定義される写像を擬準同型という. 擬準同型は力学系, 幾何群論, シンプレクティック幾何など様々な観点から研究されている対象である.
    群と正規部分群(例えばシンプレクティック幾何におけるシンプレクティック微分同相群とハミルトン微分同相群など)が与えられたとき, 正規部分群上の擬準同型で共役作用に関して不変なもの(不変擬準同型)を考えることができる. この不変擬準同型はシンプレクティック幾何や交換子長への応用がいくつか知られている.
    本講演では, 円周への群作用を用いた不変擬準同型の構成法, および曲面群や3次元閉双曲写像トーラスの基本群の安定交換子長の比較問題への応用を紹介する.
    本講演は川崎盛通氏(青山学院大学), 木村満晃氏(京都大学), 松下尚弘氏(琉球大学), 見村万佐人氏(東北大学)との共同研究に基づく.

集 中 講 義8号館610・618室

  • 見正 秀彦 (東京電機大学)    “ゼータ関数の値分布論
    6月 9日(火)13:00~17:00(8号館610室)
    6月14日(火)13:00~17:00(8号館610室)
    6月21日(火)13:00~17:00(8号館610室)
    ※ 対面講義予定
  • 山内 恒人 (慶應義塾大学)    “生命保険数学概論
    7月25日(月)13:00~16:10(8号館610室)
    7月26日(火)13:00~16:10(8号館610室)
    7月27日(水)13:00~16:10(8号館610室)
    7月28日(木)13:00~16:10(8号館610室)
    7月29日(金)13:00~16:10(8号館610室)
    ※ 対面講義予定
  • 松村 朝雄 (国際基督教大学)    “シューベルトカルキュラスにおけるコホモロジー類の計算手法
    8月25日(木)10:30~12:00 ・13:30~15:00(8号館610室)
    8月26日(金)10:30~12:00 ・13:30~15:00(8号館610室)
    8月29日(月)10:30~12:00 ・13:30~15:00(8号館610室)
    8月30日(火)10:30~12:00 ・13:30~15:00(8号館610室)
    8月31日(水)10:30~12:00 ・13:30~15:00(8号館610室)
    ※ 対面講義予定
  • 廣門 正行 (広島市立大学)   
    “正標数の2次元 log terminal, log canonical 特異点に関する基本事項の確認と未解決問題について
    9月 5日(月)13:00~16:10(8号館610室)
    9月 6日(火)13:00~16:10(8号館610室)
    9月 7日(水)13:00~16:10(8号館610室)
    9月 8日(木)13:00~16:10(8号館610室)
    9月 9日(金)10:30~14:30(8号館610室)
    ※ 対面講義予定
  • 村井 聡 (早稲田大学)   
    “凸多面体の数学への誘い
    10月 4日(火)14:40~17:50(8号館610室)
    10月 5日(水)14:40~17:50(8号館610室)
    10月12日(水)14:40~17:50(8号館610室)
    10月19日(水)14:40~17:50(8号館610室)
    10月26日(水)14:40~17:50(8号館610室)
    ※ 対面講義予定
  • 二宮 広和 (明治大学)    “反応拡散系の世界
    10月25日(火)10:30~14:30(8号館618室)
    10月26日(水)10:30~14:30(8号館618室)
    10月28日(金)10:30~14:30(8号館618室)
    10月31日(月)13:00~16:10(8号館618室)
    11月 1日(火)10:30~14:30(8号館618室)
    ※ 対面講義予定
  • 村上 順 (早稲田大学)    “結び目のジョーンズ多項式と双曲体積
    11月 8日(火)14:40~17:50(8号館610室)
    11月 9日(水)14:40~17:50(8号館610室)
    11月11日(金)13:00~16:10(8号館610室)
    ※ 対面講義予定
  • 熊ノ郷 直人 (工学院大学)    “経路積分ー時間分割近似法による経路空間上の解析としてー
    11月22日(火)14:40~17:50(8号館610室)
    11月29日(火)14:40~17:50(8号館610室)
    12月 6日(火)14:40~16:10(8号館610室)
    ※ 対面講義予定
  • 玉木 大 (信州大学)    “離散モース理論と小圏の分類空間
    12月 5日(月)14:40~17:50(8号館610室)
    12月 6日(火)14:40~17:50(8号館618室)※会場変更
    12月 7日(水)14:40~17:50(8号館610室)
    12月 8日(木)14:40~17:50(8号館610室)
    12月 9日(金)13:00~16:10(8号館610室)
    ※ 対面講義予定
  • 池田 一麿 (杏林大学)    “証明論入門
    12月 9日(金)14:40~17:50(8号館618室)
    12月16日(金)14:40~17:50(8号館618室)
     1月 6日(金)13:00~17:50(8号館618室)
     1月27日(金)13:00~17:50(8号館618室)
    ※ 対面講義予定
  • 小野寺 有紹 (東京工業大学)    “過剰決定問題の摂動論
    12月12日(月)13:00~16:10(8号館610室)
    12月13日(火)10:30~14:30(8号館610室)
    12月14日(水)10:30~14:30(8号館610室)
    12月15日(木)10:30~14:30(8号館610室)
    12月16日(金)10:30~14:30(8号館610室)
    ※ 対面講義予定
  • 河内 亮周 (三重大学)    “量子情報科学入門
    12月20日(月)13:00~17:50(8号館610室)
    12月21日(火)13:00~17:50(8号館610室)
    12月22日(水)13:00~16:10(8号館610室)
    12月23日(木)13:00~16:10(8号館610室)
    ※ 対面講義予定

談話会8号館610室・618室

  • 11月 8日(月)16:20~  8号館 618 教室 
    ※ 講演形態…ハイブリッド方式 … 学外の方は,オンラインでご参加ください
    木田 良才(東京大学)   “ 軌道同型の理論と Baumslag-Solitar 群
    オンライン参加登録は▶▶こちらからお願いします。

      一般に二つの群作用が軌道同型であるとは、作用する空間の間の同型で作用の軌道を保つようなものが存在するときをいう。 確率空間への群作用に対する軌道同型の問題は、元々作用素環論に動機をもつ問題であったが、近年では離散群論に基づく数多くの研究成果が見られる。 講演では代表的な成果とそのアイデアを簡単に紹介した後、Baumslag-Solitar 群の作用に関する講演者の結果を紹介する。Baumslag-Solitar 群とは、 二つの生成元 a, t と関係式 ta^pt^{-1}=a^q (p, qは固定された正の整数) によって定義される群であり、 組み合わせ群論・幾何学的群論の観点から興味をもたれている群である。t の共役によって引き起こされる歪みの量 q/p を、 作用の軌道の構造からいかに取り出すかが講演者の研究テーマであり、研究の現状について報告したい。

数理解析セミナー8号館610室

  • 10月21日(木) 16:30~ 17:30   ※ Zoomによるオンライン開催
    野ケ山 徹(東京都立大学)   
    “ Local and global solvability for Keller--Segel system in Besov--Morrey spaces
    申し込み方法:参加ご希望の方は、お名前と所属とメールアドレスを明記の上、倉田(kurata@tmu.ac.jp)まで
           メールにてお申し込みください。後日ZoomのURLをお送りいたします。
  • 11月18日(木) 16:30~17:30 (ディスカッション:17:30 ~ 18:00) 
    ※ Zoomによるオンライン開催
    和久井 洋司(東京理科大学・PD)  “移流拡散方程式の定数定常解の安定性について
    申し込み方法:参加ご希望の方は、氏名・所属・連絡先を明記の上、倉田(kurata@tmu.ac.jp)まで
           メールにてお申し込みください。折り返し、ZoomのURLをお送りいたします。
  • 12月 9日(木) 16:30~17:30   
    ※ Zoomによるオンライン開催
    簗島 瞬(東京都立大学・D1)  “Bessel引越過程の構成と諸性質
    申し込み方法:参加ご希望の方は、氏名・所属・連絡先を明記の上、倉田(kurata@tmu.ac.jp)まで
           メールにてお申し込みください。折り返し、ZoomのURLをお送りいたします。
  • 2022年 1月20日(木) 15:00~17:30
    解析系修士論文発表会(予行)

    15:00~ 15:30 栗山 一輝 (東京都立大学) 
         - 始点と終点の間に条件付けられたランダムウォーク橋に対する不変原理 -
    15:30~ 16:00 平井 瑛大 (東京都立大学) 
         - Ornstein-Uhlenbeck meanderの構成と諸性質 -
    16:00~ 16:30 村中 慶哉 (東京都立大学) 
         - Positive Ornstein-Uhlenbeck Bridgeの構成と諸性質 -
    16:30~ 17:00 西島 駿介 (東京都立大学) 
         - 枝分かれコッホ曲線(3次元版)およびランダム枝分かれコッホ曲線上のloop消しランダムウォーク -
    17:00~ 17:30 黒澤 哲生 (東京都立大学) 
         - 枝分かれコッホ曲線およびランダム・枝分かれコッホ曲線上のloop消しランダムウォーク -

  • 1月21日(金) 15:00~16:00  ※ 曜日・日程変更
    解析系修士論文発表会(予行)

    15:00~ 15:30 十時 初  (東京都立大学) 
         - 非線形楕円型方程式系の解に対するPohozaevの恒等式とその応用 -
    15:30~ 16:00 堀田 恵介 (東京都立大学) 
         - 擬微分作用素と対数シャッテン族 -

  •  2月17日(木) 14:00~ 15:00   ※ Zoomによるオンライン開催
    服部 久美子(東京都立大学)   
    “大学院生とともにループを消しながら歩いた道 ― Loop-erased random walks on fractals -

幾何学セミナー8号館618室

  •  4月16日(金) 16:30~ 18:00  8号館610室 ※ 会場変更
    ※ 講演形態…ハイブリッド方式 
    伊敷 喜斗(筑波大学)   “Spaces of metrics and ultrametrics
    詳細はこちらの▶▶webページを参照してください。

     本講演では距離関数のなす空間の位相にまつわる結果を紹介する.最初にHausdorffの距離関数の拡張定理の一般化として, 講演者の距離関数の補間定理を紹介する.この補間定理の応用として, ある種の幾何学的性質を満たす距離関数の集合が距離関数の空間の中で稠密で なおかつ可算個の開集合の共通部分で表せることを示す.後半では超距離関数にまつわる結果を紹介する.超距離関数は距離関数のゼロ次元の類似であり, 通常の距離関数に関する命題の超距離関数版の研究がたびたび行われている.その一環として,Arens?Eellsの等長埋め込み定理や前半で述べたHausdorffの距離関数の拡張定理, そして講演者の距離関数の補間定理や距離関数の空間の部分集合の稠密性に関する定理などに対して, 講演者は超距離関数版の定理を証明した.

  •  5月14日(金) 16:30~ 18:00  11号館201室 ※ 会場変更
    ※ 講演形態…ハイブリッド方式 
    稲山 貴大(東京理科大学)
       “Optimal $L^2$-extensions on tube domains and a simple proof of Prekopa's theorem
    詳細はこちらの▶▶webページを参照してください。

      Brunn-Minkowski不等式や, そのfunctional versionであるPrekopaの定理は,凸幾何学において非常に重要な対象であり, 様々な証明, 応用が知られている.
    本講演ではPrekopaの定理に対して, 講演者が新たに得た複素解析的アプローチを紹介する.
    具体的には, 凸領域に付随する管状領域上で, ある種の最良係数による大沢-竹腰の$L^2$拡張定理が成り立つことを証明し,その応用としてPrekopaの定理が簡単に従うことを説明する.

  •  6月11日(金) 16:30~ 18:00 ※ Zoomによるオンライン開催 
    二木 昌宏(千葉大学)   “射影空間に対するSYZ構成とホモロジー的ミラー対称性
    詳細はこちらの▶▶webページを参照してください。

      トーリックFano多様体のStrominger-Yau-Zaslowファイブレーションによるホモロジー的ミラー対称性の研究は、 Leung-Yau-ZaslowやChanらによるベクトル束の接続に着目した研究、FangやAbouzaidによる定式化と証明など色々なものが知られている。 ここでは射影空間の場合に限定して、直線束とラグランジュ切断の対応を与える方法を紹介したい。この対応を用いると、 ベクトル束のなすDG圏とラグランジュ切断のなす圏(深谷・Oh圏)の三角同値が自然に得られる。本研究は梶浦宏成氏(千葉大学)との共同研究である。

  •  6月18日(金) 16:30~ 18:00 ※ Zoomによるオンライン開催 
    蔦谷 充伸(九州大学)   “Finite propagation operators and Hilbert bundles with end
    詳細はこちらの▶▶webページを参照してください。

      無限次元Hilbert空間をファイバーとするベクトル束は必ず自明束となる(Kuiperの定理)が、付加構造(構造群のreduction)を考えることにより 無限次元の趣を持った非自明な現象が観察されることは自然に予想される。本研究ではこのような動機のもとで、無限次元のベクトル束に対しendという 構造を導入し、非自明な現象を特性類などを通して観察する。講演の主な内容は次のとおりである。1)endをもつベクトル束はfinite propagationという ある種の有限性を持ったユニタリ作用素のなす群の分類空間によって分類される。2)整数のなす距離空間Z上のfinite propagationなユニタリ作用素のなす群は Zのuniform Roe algebraのユニタリ元のなす群とホモトピー同値になる。3)Zのuniform Roe algebraに対して作用素環のK理論の手法などを用いることにより 分類空間のコホモロジーが決定でき、特に非可算無限個の新しい特性類が定義できる。4)無限被覆による(有限階数)ベクトル束のtransferなどの例が自然に endを持つことを示し、それらの例の特性類を決定する。時間が許せばZ以外の距離空間が関係する場合の考察や課題についても触れたい。

     本講演は加藤毅氏(京都大)、岸本大祐氏(京都大)との共同研究に基づく。

  •  6月25日(金) 16:30~ 18:00  8号館610室 ※ ハイブリッド方式による開催 
    杉本 佳弘(東京都立大学)   “Hamilton力学系の周期解について
    詳細はこちらの▶▶webページを参照してください。

      Hamilton力学系はsymplectic多様体上で定義される特殊な力学系である。本講演では、Hamilton力学系の周期解に関するいくつかの結果を、 専門知識を仮定せずに解説する予定です。

  •  7月 9日(金) 16:30~ 18:00  8号館610室 ※ ハイブリッド方式による開催 
    佐々木 優(東京工業高等専門学校)
          “例外型コンパクトリー群F_4とFI型コンパクト対称空間の極大対蹠集合
    詳細はこちらの▶▶webページを参照してください。

     例外型コンパクトリー群F_4の極大対蹠集合は,Griess(1991)により代数群の方法を用いて分類されているが,その具体的構成は分かっていない.また,F_4に関連するコンパクト対称空間としてFI,FII型コンパクト対称空間が存在するが,FII型はCayley射影平面と呼ばれるコンパクト対称空間で,極大対蹠集合についてはよく調べられている.
     一方で,FI型については極大対蹠集合の分類・構成はまだよくわかっていない.本講演ではF_4ならびにFI型コンパクト対称空間について,その極大対蹠集合の合同類を独自に分類した結果と,例外Jordan代数を用いた具体的な構成を紹介する.時間があれば,極大対蹠集合から得られる離散グラフが,極地を取る操作によりどのように分解されていくかを紹介したい.

  • 11月19日(金) 16:30~ 18:00  8号館610室 ※ 会場変更
    ※ ハイブリッド方式による開催 
    川崎 盛通(青山学院大学)   “球面直積内のnon-displaceableな特異ラグランジュ部分多様
    詳細はこちらの▶▶webページを参照してください。

      本講演では、球面直積内のいくつかの特異ラグランジュ部分多様体のnon-displaceabilityについて解説する。今回扱う特異ラグランジュ部分多様体は双角運動量(coupled angular momentum)という可積分系のファイバーとして現れる。近年、トーリック多様体の様々な形の一般化が研究されているが、双角運動量は「準トーリック系」(semi-toric system)というクラスの可積分系となっている。証明のアイディアであるが、エントフとポルテロヴィッチによる茎(stem)のアイディアの一般化が証明のキーとなり、そのアイディアを今回の例に適用するために深谷・呉・太田・小野のカラビ擬準同型を用いる。本研究は新潟大の折田龍馬氏との共同研究である。また、東京大学の浅野知紘氏と共同で行なっている関連研究についても時間の許す限り説明する。

  •  3月25日(金) 16:30~ 17:30  8号館 610 教室 ※ 会場変更
    北川 潤(Michigan State University)
       “最適輸送とGauss-Kronecker曲率について
    詳細はこちらの▶▶webページを参照してください。

      R^n内の凸領域上で与えられた関数が、グラフのGauss-Kronecker曲率と一致するような凸関数を求める問題はMonge-Amp\`ere方程式と関連があること、 また最適輸送問題と関連があることはよく知られている。この講演では従来の最適輸送問題とは少し違う形のものとも関連があることを紹介したい。 本講演はN.Guillenとの共同研究に基づく。

集 中 講 義8号館610・618室

  • 澤野 嘉宏(中央大学)    “Besov空間, Triebel-Lizorkin空間入門
    5月 7日(金)14:40~17:50(8号館610室)
    5月14日(金)14:40~17:50(8号館610室)
    5月21日(金)14:40~17:50(8号館610室)
    5月28日(金)14:40~17:50(8号館610室)
    6月 4日(金)14:40~17:50(8号館610室)
    ※ 対面講義予定
  • 深作 亮也(九州大学)    “パラメータ付き多変数多項式に対する計算機代数
    6月 7日(月)13:00~16:10(8号館610室)
    6月 8日(火)13:00~16:10(8号館610室)
    6月 9日(水)13:00~16:10(8号館610室)
    6月10日(木)13:00~16:10(8号館610室)
    6月11日(金)13:00~16:10(8号館610室)
    ※ Zoomによるオンライン開催に変更になりました
  • 桂 利行(東京大学)    “正標数の代数曲面
    6月21日(月)13:00~16:10(8号館610室)
    6月22日(火)13:00~17:50(8号館610室)
    7月 5日(月)13:00~16:10(8号館610室)
    7月 6日(火)13:00~17:50(8号館610室)
    ※ 対面講義予定
  • 山木 壱彦(筑波大学)    “トロピカルトーリック多様体の直線束に付随した忠実埋め込み
    6月28日(月)14:30~17:50(8号館610室)
    6月29日(火)14:30~17:50(8号館610室)
    6月30日(水)14:30~17:50(8号館610室)
    7月 1日(木)14:30~17:50(8号館610室)
    7月 2日(金)14:30~17:50(8号館610室)
    ※ 対面講義予定
  • 田中 立志(京都産業大学)    “多重ゼータ値とHopf代数
    8月30日(月)14:40~17:00(8号館610室)
    8月31日(火)10:30~17:00(8号館610室)
    9月 1日(水)10:30~17:00(8号館610室)
    9月 2日(木)10:30~12:00(8号館610室)
    ※ 対面講義予定
  • 池 祐一(東京大学)
              “パーシステントホモロジーとその広がり
    10月 5日(火)16:20~17:50(8号館610室)
    10月 7日(木)14:40~17:50(8号館610室)
    10月 8日(金)14:40~17:50(8号館610室)
    ※ 対面講義予定
    詳細はこちらの▶▶webページを参照してください。
  • 篠原 直行(国立研究開発法人 情報通信研究機構 サイバーセキュリティ研究所)
              “楕円曲線暗号への攻撃法
    10月  6日(水)13:00~16:10(8号館610室)
    10月13日(水)13:00~17:50(8号館610室)
    10月20日(水)13:00~16:10(8号館610室)
    10月27日(水)13:00~17:50(8号館610室)
    ※ 対面講義予定
  • 木田 良才(東京大学)
              “離散群とエルゴード理論
    10月11日(月)14:40~16:10(12号館101室)
    10月12日(火)13:00~14:30(8号館610室) ※ 会場変更
    10月18日(月)14:40~16:10(8号館610室) ※ 会場変更
    10月19日(火)13:00~14:30(8号館610室) ※ 会場変更
    10月25日(月)14:40~16:10(8号館610室) ※ 会場変更
    10月26日(火)13:00~14:30(8号館610室) ※ 会場変更
    11月 8日(月)14:40~16:10(8号館618室) ※ 会場変更
    11月 9日(火)13:00~16:10(8号館610室) ※ 会場変更
    11月16日(火)13:00~14:30(8号館610室) ※ 会場変更
    ※ 対面講義予定
    詳細はこちらの▶▶webページを参照してください。
  • 伊藤 弘道(東京理科大学)    “き裂の逆問題の数学解析
    10月27日(水)16:20~17:50(8号館618室)
    10月28日(木)14:40~17:50(8号館618室)
    10月29日(金)14:40~17:50(8号館618室)
    ※ 対面講義予定
  • 俣野 博(明治大学)    “反応拡散方程式の安定性理論と進行波
    11月 4日(木)13:00~16:10(8号館610室)
    11月 8日(月)16:20~17:50(8号館610室)
    11月11日(木)13:00~16:10(8号館610室)
    11月15日(月)14:40~16:10(8号館610室)
    11月18日(木)13:00~16:10(8号館610室)
    11月22日(月)14:40~16:10(8号館610室)
    11月25日(木)13:00~14:30(8号館610室)
    ※ 状況次第ではオンラインでの講義に切り替える可能性あり
  • 川口 宗紀((株)三菱UFJトラスト投資工学研究所)    “金融工学と金融データサイエンス
    11月25日(木)14:40~17:50(8号館610室)
    12月 2日(木)14:40~17:50(8号館610室)
    12月 9日(木)14:40~17:50(8号館610室)
    12月16日(木)14:40~17:50(8号館610室)
    12月23日(木)14:40~17:50(8号館610室)
    ※ 対面講義予定
  • 服部 広大(慶應義塾大学)    “シンプレクティック多様体上の幾何学的量子化
    11月29日(月)14:40~17:50(8号館610室)
    11月30日(火)14:40~17:50(8号館610室)
    12月 1日(水)14:40~17:50(8号館610室)
    12月 2日(木) 8:50~12:00(8号館610室)
    12月 3日(金)14:40~17:50(8号館610室)
    ※ 対面講義予定
■ 談 話 会
  •  8月20日(木) 15:30~ 16:30  ※ Zoomによるオンライン開催
    久本 智之(東京都立大学)    “代数多様体の標準計量と最適退化
    申し込み方法:参加ご希望の方は、お名前と所属とメールアドレスを明記の上、▶▶赤穂(akaho@tmu.ac.jp)まで
           メールにてお申し込みください。後日ZoomのURLをお送りいたします。

数理解析セミナー8号館610室

  • 1月21日(木) 11:00~ 12:00 ・ 16:00~ 17:30 ※ Zoomによるオンライン開催
    解析系修士論文発表会(予行)
    申し込み方法:参加ご希望の方は、お名前と所属とメールアドレスを明記の上、倉田(kurata@tmu.ac.jp)まで
           メイルにて申し込みください。 ZoomのURLをお送りいたします。

    11:00~ 11:30 大石 和広 (東京都立大学) 
         - 空間非一様な係数を含む交差拡散数理モデルにおけるシャドー系の 導出と解析 -
    11:30~ 12:00 福島 拓樹 (東京都立大学) 
         - 人口, 資源及び富の相互作用を記述するいくつかの数理モデルの解 析 -
    16:00~ 16:30 簗島 瞬  (東京都立大学) - Bessel house-moving の構成と諸性質 -
    16:30~ 17:00 林 徳福  (東京都立大学) - Bessel関数を含む有限区間での定積分 -
    17:00~ 17:30 一野 祐文 (東京都立大学) - N本腕バンディット問題に関する考察 -

幾何学セミナー8号館618室

  •  7月17日(金) 16:30~  ※ Zoomによるオンライン開催
    小林 和志(大阪大学)   “高次元複素トーラス上の射影的平坦束の成す完全三角系列について
    申し込み方法:こちらの▶▶Googleフォームよりお申し込みください。

     一般的に, ホモロジー的ミラー対称性により, シンプレクティックトーラス上のアファインラグランジュ部分多様体とその上の局所系の組の成す完全三角系列と, ミラー双対な複素トーラス上のある種の射影的平坦束の成す完全三角系列が対応すると考えられているが, ここでは特に, そのようなものの例として, 高次元複素トーラス上で定義される3つの射影的平坦束とそのシフトから成る完全三角系列を考える. 講演者のこれまでの研究により, そのような完全三角系列であって正則直線束を含むようなものは, 本質的には楕円曲線上で定義される3つの射影的平坦束とそのシフトから成る完全三角系列から誘導されて定まるものに限るということが証明されている. 本講演では, ホモロジー的ミラー対称 性から予想される対応関係についても考慮しつつ, この研究結果の一般化について紹介する.

  •  7月31日(金) 16:30~  ※ Zoomによるオンライン開催
    瀬戸 樹(明治薬科大学)   “n次元立方体上の自己相似集合に対するFredholm加群
    申し込み方法:こちらの▶▶Googleフォームよりお申し込みください。

     A. Connesは区間の部分集合として実現されたCantor集合 (例えば3進Cantor集合) に対するFredholm加群を構成し, Cantor集合上の非可換幾何学を展開した (Academic Press, 1994). 特に, 1次元Lebesgue測度dxを"非可換化"してCantor集合上の"積分"を定義し, Cantor集合の"体積"を計算した. 本セミナーではConnesの仕事の高次元化, つまりn次元立方体上の自己相似集合Kに対してFredholm加群を定義し, n次元Lebesgue測度を"非可換化"してKの"体積"を計算する. 本セミナーの内容は丸山貴志氏 (NEC) との共同研究に基づく.

  • 10月23日(金) 16:30~ 18:00 ※ Zoomによるオンライン開催
    三石 史人(福岡大学)   “p エネルギーのある種のミニ・マックス値とパッキング半径
    申し込み方法:こちらの▶▶Googleフォームよりお申し込みください。

     1999 年の Juutinen, Lindqvist and Manfredi の先駆的な結果を経て,2005 年に Grosjean は, 「閉リーマン多様体の p ラプラシアンの第1正固有値の 1/p 倍は,p を無限大に飛ばしたときに, 空間の直径の逆数の 2 倍に収束する」ことを示した.
    講演者はこれらの主張の「第 k 版」を考えた.
    ここで「k番目の直径」にあたるのは, Grove-Markvorsen の第(k+1)パッキング半径である.
    そして, 「p ラプラシアンの k 番目の固有値に代替するもの」を考えるのであるが,その定式化は講演で詳しく述べたい.
    また, 考える下部空間は多様体に限らず, かなり一般の測度距離空間で良い事も時間があれば紹介する.

  • 11月20日(金) 16:30~  ※ Zoomによるオンライン開催
    丸橋 広和(東京大学)   “双曲曲面の測地流の弱安定葉層のde Rhamコホモロジー
    申し込み方法:こちらの▶▶Googleフォームよりお申し込みください。

     多様体のde Rhamコホモロジーの定義における接束を葉層構造の接束に置き換えることによって葉層構造のde Rhamコホモロジーが定義される。 これを計算することによって葉層構造の幾何学への応用が得られることがあるが、このコホモロジーはトポロジカルなものではなく解析的な対象であるため 多様体のde Rhamコホモロジーの計算でやるような方法がうまく使えず一般には計算が難しい。この講演では基本的な例であるにもかかわらず長い間計算されていなかった 双曲曲面の測地流の弱安定葉層のde Rhamコホモロジーの計算について話す。この内容は九州大学の蔦谷充伸氏との共同研究に基づく。

  • 11月27日(金) 16:30~ 18:00 ※ Zoomによるオンライン開催
    可香谷 隆(九州大学)   “接触角条件付き面積保存型曲率流に対する進行波解の安定性について
    申し込み方法:こちらの▶▶Googleフォームよりお申し込みください。

     平面曲線の挙動を記述する偏微分方程式の一つとして,面積保存型曲率流がGageによって提唱された.
    ジョルダン曲線に対する上記の曲線流は,汎関数を長さとした解の,曲線で囲まれた面積を保存させる条件下における,L^2勾配流として導出された.
    その変分構造により,等周不等式問題の解である,円に収束することが示されている.
    一方,面積保存型曲率流に特定の境界条件(接触角条件)を課すと,解の収束性理論は,等周不等式問題等の変分問題に帰結できない場合がある.
    本講演では,上記の構造を持つ時間発展問題を考察し,異なる漸近挙動に関する解析手法について解説する.
    尚,本講演の内容は,東京都立大学の下條昌彦氏との共同研究を含む.

第19回 秋葉原微分幾何セミナー

集 中 講 義8号館610・618室

  • 小松 亨(東京理科大学)    “二次体のイデアル類群の構造
    8月31日(月)13:00~17:50
    9月 1日(火)13:00~17:50
    9月14日(月)13:00~17:50
    9月15日(火)13:00~17:50
    ※ Zoomによるオンライン講義
  • 山内 恒人(慶應義塾大学)   “生命保険数学概論
    9月 7日(月)13 :00~16 :10
    9月 8日(火)13 :00~16 :10
    9月 9日(水)13 :00~16 :10
    9月10日(木)13 :00~16 :10
    9月11日(金)13 :00~16 :10
    ※ Zoomによるオンライン講義
  • 澤 正憲(神戸大学)   “Cubature公式の理論とその周辺
    10月12日(月)14 :40~17 :50
    10月13日(火)14 :40~17 :50
    10月14日(水)10 :30~14 :30
    ※ オンラインでの講義
  • 薄葉 季路(早稲田大学)   “強制法入門
    10月16日(金)13 :00~16 :10
    10月23日(金)13 :00~16 :10
    11月 6日(金)13 :00~16 :10
    11月13日(金)13 :00~16 :10
    ※ Zoomによるオンライン講義
  • 小池 裕太(東京大学)   “Steinの方法による正規近似入門
    10月29日(木)13 :00~16 :10
    11月12日(木)13 :00~16 :10
    11月26日(木)13 :00~16 :10
    12月 3日(木)13 :00~16 :10
    12月17日(木)13 :00~16 :10
    ※ Zoomによるオンライン講義
  • 安田 雅哉(立教大学)   “格子基底簡約アルゴリズム入門
    11月10日(火)13 :00~17 :50
    11月11日(水)14 :40~17 :50
    11月17日(火)13 :00~17 :50
    11月18日(水)14 :40~17 :50
    ※ Zoomによるオンライン講義
  • 長澤 壯之(埼玉大学)   “非局所項を持つ曲率流の漸近解析
    11月16日(月)14 :40~17 :50
    11月17日(火)14 :40~17 :50
    11月19日(木)10 :30~12 :00
    ※ Zoomによるオンライン講義
  • 山田 澄生(学習院大学)   “タイヒミュラー理論における調和写像の応用
    11月19日(木)13 :00~14 :30
    11月20日(金) 8 :50~12 :00
    11月26日(木)10 :30~14 :30
    ※ Zoomによるオンライン講義
  • 藤田 玄(日本女子大学)   “シンプレクティックトーリック多様体のトポロジーと幾何
    11月30日(月)14 :40~16 :10
    12月 1日(火)13 :00~17 :50
    12月 2日(水)14 :40~17 :50
    12月 3日(木)13 :00~16 :10
    12月 4日(金)14 :40~17 :50
    ※ Zoomによるオンライン講義
  • 森藤 紳哉(奈良女子大学)   “ウェーブレット入門
    12月 7日(月)13 :00~16 :30
    12月 8日(火)10 :30~14 :30
    12月 9日(水)10 :30~14 :30
    12月10日(木)10 :30~14 :30
    12月11日(金)10 :30~14 :30
    ※ Zoomによるオンライン講義
  • 佐々木 東容(早稲田大学)   “双曲曲面とその上のカレントについて
    12月14日(月)14 :40~17 :50 (12号館106室)
    12月15日(火)14 :40~17 :50 (11号館204室)
    12月16日(水)14 :40~17 :50 (12号館106室)
    12月17日(木)14 :40~17 :50 (11号館103室)
    12月18日(金)14 :40~17 :50 (11号館103室)
    ※ Zoomによるオンライン講義
  • 吉永 正彦(日本女子大学)   “超平面配置とマトロイド
    12月14日(月)14 :40~17 :50 (8号館610室)
    12月15日(火)13 :00~17 :50 (8号館610室)
    12月16日(水)13 :00~16 :10 (8号館610室)
    12月17日(木)14 :40~17 :50 (8号館610室)
    12月18日(金)10 :30~12 :00 (8号館610室)
    ※ Zoomによるオンライン講義

整数論セミナー8号館610室

  • 1月21日(火) 15:00~
    修士論文発表会練習(順不同)

    星  智子 (首都大学東京)  “Arakawa-Kaneko型ゼータ関数の特殊値について
    櫻井 和磨 (首都大学東京)  “種々のゼータ関数の零点について
    梶野 智哉 (首都大学東京)  “有限体上の代数関数体におけるべき基底の存在について

複素幾何セミナー8号館610室

  • 12月 4日(水) 15:3 0~
    修士論文中間発表会
  • 1月15日(水) 15:30~
    修士論文発表会練習(順不同)

    川名 のん (首都大学東京)
         “関数体上定義された楕円曲線に関する Mumford 表現を用いた平面曲線の構成
    渡辺 智信  (首都大学東京)  “L-equivalence of complex abelian varieties -

数理解析セミナー8号館610室

  • 4月 3日(水) 11:00~ 12:00  ※臨時開催
    波多野 修也(中央大学)   
    “A note on the bilinear fractional integral operator acting on Morrey spaces
  • 4月26日(金) 16:30~ 18:00  ※臨時開催
    佐藤 光夫(首都大学東京)   
    “On Garding's inequality for elliptic toroidal pseudodifferential operators

     Toroidal pseudodifferential operators, which act on tori and are defined via Fourier series, have attracted much attention (cf. eg. M. Ruzhansky and V. Turunen, Pseudo-Differential Operators and Symmetries, Birkhauser, 2010). In this talk we discuss Garding's inequality for elliptic toroidal pseudodifferential operators.

  • 5月 9日(木) 13:00~ 13:30  ※ 普段と時間が異なります
    岡田 正已(首都大学東京 名誉教授)   “フーリエ変換の具体的な計算例_原点での振舞いを中心にして
  • 5月 9日(木) 13:30~ 14:30  ※ 普段と時間が異なります
    白木 尚武(埼玉大学)   “一般の収束経路における分数階Schrödinger方程式の各点収束性
  • 7月18日(金) 13:00~ 14:00   ※臨時開催
    小形 知也(首都大学東京)   “一般の線相互作用に従う2次元Schroedinger作用素の固有値の漸近分布

     ¥Gammaを長さが有限の平面曲線とし、Vを¥Gamma上の非負値連続関数とする。2次元"Schroedinger作用素" -¥Delta-¥beta V¥delta_¥Gamma の負の固有値の個数の、¥beta¥to +¥infty とするときの漸近展開が得られたので紹介したい。

  • 10月 7日(水) 13:00~ 14:30  ※ 普段と曜日・時間が異なります
    中村 昌平(首都大学東京)   “無限個の粒子系に対するシュレディンガー方程式の各点収束問題

      本講演はNeal Bez先生(埼玉大学)、Sanghyuk Lee先生(Seoul National University)との共同研究に基づきます。カールソンの問題、すなわちシュレディンガー方程式に従う粒子の時間発展において、時刻を初期時刻へと巻き戻した際に解が初期状態に戻るかどうか、という問題を考える。直感的には、粒子は初期状態に戻ってしかるべきである。しかし、収束性を各点収束の意味で考えた際には、必ずしもそうとは限らず、問題が困難になることが知られている。通常のカールソンの問題では、1粒子の時刻0の近傍での振る舞いを考えるが、本講演では粒子が複数個もしくは無限個ある系を考えた際に何が起こるだろうか?という問題を考えたい。この問題に関連して、Frank-Lewin-Lieb-Seiringer (2014), Frank-Sabin (2015,2016)によって提出された、正規直交系に対するストリッカーツ評価の端点問題に(ローレンツ指数を除いて)肯定的な解答を与えることに成功したので、この結果も合わせて紹介したい。

  • 1月 9日(木) 11:00~ 12:00  ※臨時開催
    Sanghyuk Lee(ソウル国立大学)    “Sharp resolvent estimates for the Laplacian

     This talk concerns boundedness of the resolvent of the Laplacian, which has application to various related problems such as, uniform Sobolev inequality, unique continuation, and spectral analysis. Uniform resolvent estimate which is independent of spectral parameter are now well understood by the works of Kenig-Ruiz-Sogge and Gutierrez. However, the sharp bounds depending on the spectral parameter have not been considered in general framework. In this talk we present a rather complete picture for boundedness of the resolvent outside of uniform boundedness range and discuss, as an application, the behavior of complex eigenvalues of the Schr\"odinger operators.

  • 1月16日(木) 11:00~ 12:00 ・16:30~ 17:30 ※臨時開催
    修士論文発表会練習

    ・11:00~ 11:15
     小形 知也 (首都大学東京)
            “一般の線相互作用に従う2次元 Schrodinger 作用素の固有値の漸近分布
    ・11:30~ 11:45
     山口 浩人 (首都大学東京)  “湯川型 Thomas-Fermi 模型および関連模型の数学解析
    ・16:30~ 16:45
     畠中 大輔 (首都大学東京)  “Brown 引越過程の構成と諸性質
    ・17:00~ 17:15
     鈴木 佳祐 (首都大学東京)  “2次元 Brown 運動の積分汎関数の発散と SDE への応用

  • 1月23日(木) 10:30~ 12:00 ・16:30~ 17:30 ※臨時開催
    修士論文発表会練習

    ・10:30~ 10:45
     長田 祐輝 (首都大学東京)
           “3波相互作用のある非線形シュレディンガー方程式系に現れる変分問題の解析
    ・11:00~ 11:15
     嶋本 駿介 (首都大学東京)  “Brownian meander,3次元Bessel橋のサンプルパス生成方法について
    ・11:30~ 11:45
     佐藤 光夫 (首都大学東京)  “環状的楕円型擬微分作用素の熱核のパラメトリックスの構成
    ・16:30~ 16:45
     山下 龍生 (首都大学東京)  “楕円型偏微分方程式の逆問題に対する囲い込み法による数学解析
    ・17:00~ 17:15
     小野 高裕 (首都大学東京)  “斉次トリーベル-リゾルキン空間におけるT1定理

  • 2月20日(木) 13:30~ 15:00  ※ 普段と時間が異なります
    澤野 嘉宏(首都大学東京)   “今後の関数空間の研究について

     関数空間にはいろいろな関数空間があるが,その関数空間ごとに目的が異なる。
    関数空間の心をはじめに説明して、今までの研究がどのような方向に向いており、今後の研究がどのように発展していくかを予測したい。

幾何学セミナー8号館618室

  • 4月12日(金) 16:30~
    正井 秀俊(東京工業大学)   “On the continuity of drift of mapping class groups

     When a group is acting on a space isometrically, we may consider the "translation distance" of random walks, which is called the drift of the random walk. In this talk we consider mapping class group acting on the Teichmüller space. The drift is determined by the transition probability of the random walk. In this talk, we consider if the drift varies continuously with the transition probability measure.

  • 5月10日(金) 16:30~ 18:00
    茅原 涼平(東京大学)   “G-invariant special Lagrangian fibrations with torsion

     In this talk, we consider special Lagrangian fibered SU(3)- structures that admit torsion and have 3-dimensional Lie groups G as fibers. When G is unimodular, such SU(3)-structures decompose into triples of natural structures on principal G-bundles over 3-manifolds.
    U sing this decomposition, we describe regular parts of T^3- and SO(3)- invariant G_2-manifolds as dynamical systems of the space of the triples.
     Moreover we give a Hamiltonian formulation of SO(3)-invariant G_2- manifolds.

  • 5月17日(金) 16:30~ 18:00
    木村 太郎(慶應義塾大学)   “Super instanton counting and localization

     We study the super instanton solution in the gauge theory with U(n_+|n_-) gauge group. Based on the ADHM construction generalized to the supergroup theory, we derive the instanton partition function from the super instanton moduli space through the equivariant localization.
     We derive the Seiberg-Witten geometry and its quantization for the supergroup gauge theory from the instanton partition function, and study the connection with classical and quantum integrable systems. We also argue the brane realization of the supergroup quiver gauge theory, and possible connection to the non-supergroup quiver gauge theories. This talk is based on https://arxiv.org/abs/1905.01513

  • 5月31日(金) 16:30~ 18:00
    岡田 真央(東京大学)
       “Local rigidity of certain actions of solvable groups on the boundaries of rank one symmetric spaces

     与えられた群作用の滑らかな摂動が元の作用と共役なものに限るとき, その群作用は局所剛性を持つという. 2004年にBurslemとWilkinsonは, ある可解群の円周への作用が局所剛性を持つことを示した. その類推として, 2012年にAsaokaは二次元以上の球面へのある共形作用を構成し, さらにその作用は局所剛性を持たない一方で, 摂動は再び球面上の共形構造を保つことを示した. 本講演ではこれらの結果の一般化として, 階数1の対称空間に等長に作用する可解群を構成し, その境界への作用の局所剛性について議論する.

  • 7月12日(金) 16:30~ 17:30
    矢澤 明喜子(信州大学) “The eigenvalues of the Hessian matrix of a Kirchhoff polynomial

     We consider the Kirchhoff polynomial of a simple graph. Our aim is to compute the eigenvalues of the Hessian matrix of the Kirchhoff polynomial. In this talk, we show that the Hessian matrix of the Kirchhoff polynomial of a simple graph has exactly one eigenvalues and that the Hessian does not vanish.
     As an application, we show the strong Lefschetz property, a ring- theoretic abstraction of the Hard Lefschetz Theorem, for an algebra associated to a graphic matroid.
     This talk is based on arXiv:1904.01800. This study is joint work with Takahiro Nagaoka who is a PhD student of Kyoto University.

  • 7月12日(金) 17:45~ 18:45
    谷口 哲至(広島工業大学)  “A generalization of Hoffman graphs

     Hoffman graphs were introduced by Woo and Neumaier to study the graphs with smallest eigenvalue $\ge -1-\sqrt {2}$ but $<-2$. For a given value $\lambda (\le -2)$, there exist graphs with smallest eigenvalue $\ge\lambda$ that they can not be represented by a sum of (usual) Hoffman graphs with smallest eigenvalue $\ge\lambda$. Therefore, we consider a further generalization of Hoffman graph by giving to the fat vertices a weight and by giving to the edges a sign ``$\pm$”. By using this latest generalization, it becames possible to such graphs to be represented by a sum of (new) Hoffman graphs with smallest eigenvalue $\ge\lambda$. In this talk we consider the above described generalization of Hoffman graphs and we give some results about them.

  • 7月19日(金) 16:30~ 18:00
    山下 真由子(東京大学)   “Index theory on manifolds with fibered boundaries and its applications

     Signature is a topological invariant for 4k-dimensional oriented closed manifolds. We consider the following two problems related to signature:
    1. When a 4k-dimensional oriented closed manifold M is equipped with a "singular fiber bundle" structure, is it possible to compute the signature for M only from information around singular fibers?
    2. Is it possible to define signature-type invariant when M is more singular spaces, in particular when M is a stratified pseudomanifold? Both problems turn out to be related to index theory on manifolds with fibered boundaries.
     In this talk, I will explain my work to give a topological approach to index theory on such spaces, and apply it to the above problems.

  • 11月 1日(金) 16:30~ 18:00
    五味 清紀(東京工業大学)   “測地的距離空間のマグニチュードホモロジー

     距離空間のマグニチュードとは, その「有効な点の個数」を与えるような不変量である. マグニチュードホモロジーは, マグニチュードの圏化として導入されたホモロジー群である. この概念は, 2015年のHepworth-Willertonにおいて単純グラフに付随する距離空間に対してはじめて定式化され, 2017年のLeinster-Shulmanの仕事において任意の距離空間に対して定式化された. マグニチュードホモロジーの定義自体は容易だが, その計算は決して容易ではない. 例えば円周のマグニチュードホモロジーなどは部分的にしか知られていなかった. 講演では, ある非分岐仮定を満たす測地的距離空間のマグニチュードホモロジーを, 全次数において完全に決定する結果を説明する. この結果において, マグニチュードホモロジーは, 最短測地線を使って記述される. 定理の仮定を満たす測地的距離空間は, 完備連結Riemann多様体など, 広いクラスの距離空間を含む.

  • 11月15日(金) 16:30~ 18:00
    酒井 高司(首都大学東京)   “Natural Γ-symmetric structures on R-spaces

     Γ対称空間の概念はk対称空間の一般化として1981年にLutzにより導入された.本講演ではGozeとRemmによるΓ対称対を用いて,R空間上に定まるΓ対称空間の構造を考える.R空間に,ある種の自然な方法により,ΓがZ_2の冪であるようなΓ対称空間の構造が入るための必要十分条件をルート系の条件として与える.これにより,自然な方法によりΓ対称空間の構造が定まるR空間を分類することができる.特にΓ=Z_2の場合は,対称R空間が得られる.コンパクト対称空間の対蹠集合の定義はΓ対称空間に対して拡張される.我々が与えたR空間上の自然なΓ対称空間の構造に関する極大対蹠集合は,Weyl群の軌道として与えられることが示される.これは田中-田崎による対称R空間の極大対蹠集合に関する結果の拡張になる.
     本研究はPeter Quast氏(Augsburg大学)との共同研究による.

  • 12月13日(金) 16:30~ 18:00
    栗原 大武(北九州工業高等専門学校)   “対称R空間と距離正則グラフ

     MをIndecomposableな対称R空間とし、Isom(M)-不変な計量をひとつ固定しておく。 このときMには大対蹠集合Sと呼ばれるMの点対称から定まる有限部分集合が定まり、このSはIsom(M)-合同を除き一意に定まる。 大対蹠集合はChen--Nagano (Trans. Amer. Math. Soc., 1988) により導入され、これまで多くの研究がなされてきた。 講演者は近年、Sを単なる有限集合とせずにMの計量から定まるグラフの構造Γ(S)を与えて組合せ論的に性質を調べてきた。 なおこのグラフは距離正則グラフと呼ばれる非常に性質の良いグラフになることが得られている。 本講演では、この距離正則グラフΓ(S)の様々なグラフ不変量と、Mの様々な不変量の間の関係を説明する。
     本研究は奥田隆幸氏(広島大学)との共同研究による。

  • 1月31日(金) 16:30~ 18:00 
    木村 太郎(鶴岡工業高等専門学校)  “Classification of Cartan embeddings which are austere submanifolds

     リーマン多様体における弱鏡映部分多様体の概念は, 井川--田崎--酒井によって定義され, いくつかの分類結果が知られている. また弱鏡映部分多様体は, austere 部分多様体であることが定義からわかる. コンパクト連結リー群 $G$ 上の有限位数 $k$ の自己同型写像 $\sigma$ に対して, $K$ を $\sigma$ の固定部分群とすると, 写像 $G/K \to G$ は埋め込みとなる. この埋め込みをカルタン埋め込みという. 一般にカルタン埋め込みの像は極小部分多様体とは限らない. 本講演では, 位数 $3$ 以上のカルタン埋め込みの austere 部分多様体の分類結果と, その中で弱鏡映部分多様体になる例を紹介する. また最近得られたカルタン埋め込みから決まる ausutere 部分多様体の極小部分多様体として安定性の結果も時間が許せば報告したい. これらの結果は, 間下克哉氏(法政大学)との共同研究に基づいている.

  • 3月27日(金) 15:45~ 16:45 ※ 延期になりました
    可香谷 隆(九州大学)  “接触角条件付き面積保存型曲率流に対する進行波解の安定性について

     平面曲線の挙動を記述する偏微分方程式の一つとして,面積保存型曲率流がGageによって提唱された.ジョルダン曲線に対する上記の曲線流は,汎関数を長さとした解の,曲線で囲まれた面積を保存させる条件下における,L^2勾配流として 導出された.その変分構造により,等周不等式問題の解である,円に収束することが 示されている.一方,面積保存型曲率流に特定の境界条件(接触角条件)を課すと,解の収束性理論は,等周不等式問題等の変文問題に帰結できない場合がある.本講演では,上記の構造を持つ時間発展問題を考察し,異なる変分構造 を用いた解析をすることにより,進行波解の安定性理論を考察する

  • 3月27日(金) 17:15~ 18:15 ※ 延期になりました
    三石 史人(福岡大学)  “pエネルギーのある種のミニ・マックス値とパッキング半径

     2005年に Grosjean が「連結閉リーマン多様体の, pラプラシアンの第一正固有値の(1/p)乗は,pを無限大に飛ばすと,空間の直径の半分の逆数に収束する」ことを証明しました. また, この(ユークリッド空間内の有界開集合における)ディリクレ固有値版を,1999 年に,Juutinen,Lindqvist,Manfredi が証明しました. 今回は, こららの結果の「第k番目版」について論じます. 具体的には,「k番目の直径の半分」に相当する量として Grove-Markvosen の(k+1)番目パッキング半径を用います. また,「k番目の固有値」の代替物としてある種のミニ・マックス値を採用します. もちろん,これらの「k=1版」は先述の結果と一致します.

変分問題セミナー8号館610室

  • 10月25日(金)15:00~ 8号館618室 ※ 教室変更
    原 宇信(北海道大学)    “Unfolding operator による均質化法入門

     周期的均質化法の数学的な正当化として Nguetseng ('89) が導入し Allaire('92) が発展させた two-scale convergence の方法がよく知られている. しかしながら, この方法は試験関数としてどのような関数をとれるかという部分で関数の可測性などについての面倒な議論を必要としていた. 近年 Cioranescu, Damlamian and Griso ('08) は関数をマクロスケール, ミクロスケールの2変数関数にする座標変換を行い, その座標変換によって導かれる線形作用素を関数解析的にとり扱うことで均質化の正当化を行う unfolding の方法を提唱した. この方法によって two-scale の収束の議論は2変数関数の通常の弱収束の議論に置き換えられる. 本講演ではこの方法に基づく極限方程式, コレクター方程式の導出について概観する.

集 中 講 義8号館610・618室

  • 芦野 隆一(大阪教育大学)    “ウェーブレット解析とその応用
    4月15日(月)13:00~16:10 (8号館610室)
    4月16日(火)10:30~14:30 (8号館610室)
    4月17日(水)10:30~14:30 (8号館618室)
    4月18日(木)10:30~14:30 (8号館610室)
    4月19日(金)10:30~14:30 (8号館610室)
  • 橋本 康史(琉球大学)    “多変数多項式を用いた公開鍵暗号
    6月11日(火)14:40~17:50 (8号館610室)
    6月12日(水)14:40~17:50 (8号館618室)
    6月13日(木)14:40~17:50 (8号館610室)
    6月14日(金)14:40~17:50 (8号館610室)
  • 小野田 信春(福井大学)   “付値と付値環
    7月 8日(月)14:40~17:50 (8号館610室)
    7月 9日(火)14:40~17:50 (8号館610室)
    7月10日(水)13:00~17:50 (8号館610室)
    7月11日(木)14:40~17:50 (8号館610室)
    7月12日(金) 8:50~10:20 (8号館610室)
  • 渡邉 究(埼玉大学)    “有理等質多様体入門
    7月23日(火)13 :00~17 :50 (8号館610室)
    7月24日(水)13 :00~17 :50 (8号館610室)
    7月30日(火)13 :00~17 :50 (8号館610室)
    7月31日(水)13 :00~17 :50 (8号館610室)
  • 長友 康行(明治大学)   “グラスマン多様体への調和写像
    8月19日(月)13 :00~16 :10 (8号館610室)
    8月20日(火)13 :00~17 :50 (8号館610室)
    8月21日(水)13 :00~16 :10 (8号館610室)
    8月22日(木)13 :00~17 :50 (8号館610室)
  • 太田 雅人(東京理科大学)    “非線形シュレディンガー方程式の安在波解の安定性
    10月 4日(金)16 :20~17 :50 (8号館610室)
    10月 9日(水)16 :20~17 :50 (8号館610室)
    10月11日(金)16 :20~17 :50 (8号館610室)
    10月16日(水)16 :20~17 :50 (8号館610室)
    10月18日(金)16 :20~17 :50 (8号館610室)
  • 田中 亮吉(東北大学)   “離散調和写像とその周辺
    10月 7日(月)14 :40~17 :50 (8号館618室)
    10月 8日(火)13 :00~14 :30 16 :20~17 :50 (8号館618室)
    10月 9日(水)14 :40~17 :50 (8号館618室)
    10月10日(木)14 :40~17 :50 (8号館618室)
    10月11日(金)10 :30~14 :30 (8号館618室)
  • 鹿島 亮(東京工業大学)   “不完全生定理への現代的な入門
    10月10日(木)    (8号館610室)
    10月17日(木)    (8号館610室)
    10月31日(木)    (8号館610室)
    11月 7日(木)    (8号館610室)
  • 穴井 宏和(株式会社 富士通研究所)   “先端数理による人工知能技術の新展開
    10月25日(金)14 :40~17 :50 (8号館610室)
    11月15日(金)14 :40~17 :50 (8号館610室)
    11月22日(金)14 :40~16 :10 (8号館610室)
  • 川口 宗紀(株式会社 三菱UFJトラスト投資工学研究所)
                        “金融工学と金融データサイエンス
    11月21日(木)14 :40~17 :50 (8号館618室)
    11月28日(木)14 :40~17 :50 (8号館618室)
    12月 5日(木)14 :40~17 :50 (8号館618室)
    12月12日(木)14 :40~17 :50 (8号館618室)
    12月19日(木)14 :40~17 :50 (8号館618室)
  • 松崎 克彦(早稲田大学)“擬対称写像に関わる測度距離空間上の解析学
     1月31日(金)14 :40~17 :50 (8号館610室)
     2月 3日(月)14 :40~17 :50 (8号館610室)
     2月 4日(火)14 :40~17 :50 (8号館610室)
     2月 5日(水)14 :40~17 :50 (8号館610室)
     2月 7日(金)14 :40~17 :50 (8号館610室)

整数論セミナー8号館610室

  • 5月29日(火)16:00~ 17:00
    高島 克幸(三菱電機)“楕円曲線間同種写像に関する計算問題とその暗号応用”

     楕円曲線の同種写像から得られる計算問題とそれに基づく暗号の構成法を紹介する. 以下では, vは小素数, 例えば2や3とする. 十分大きな有限体上定義された(超特異)楕円曲線Eのランダムな v^n分点が与えられた時に, その点が生成する巡回群を核にもつ同種写像(全射準同型な有理写像)の像となる楕円曲線E'は効率的に計算可能である. しかし, 逆に, nが大きい時, そのような曲線対(E,E')が与えられて, それら曲線間同種写像の核を生成するv^n分点を計算する計算問題には, 量子計算機を使っても効率的なアルゴリズムは知られていない. 本講演では, このような同種写像一方向性関数を使ったディフィー・ヘルマン型鍵共有法を紹介して, 関連する私の研究成果についても説明する. また, 同種写像逆関数計算の困難性に関する最近の研究進展についても紹介する.

数理解析セミナー8号館610室

  • 4月16日(月)15:00~ 16:30
    斎藤 耕太(名古屋大学)“漸近的に任意の方向に等差数列を含むがフラクタル次元が1である集合の構成”
  • 4月16日(月)16:40~ 18:10
    田中 仁(筑波技術大学)“Two-weight norm inequalities for product fractional integral operator”

幾何学セミナー8号館618室

  • 4月13日(金) 16:30~
    折田 龍馬(首都大学東京)“Superheavy部分集合とfragmentationノルム”

     シンプレクティック多様体上の時間依存する関数は, ハミルトン微分同相写像と呼ばれる微分同相写像を生成する. 本講演では, ハミルトン微分同相群の「大きさ」について考察する. ここで「大きさ」は, fragmentationノルムで測る. Brandenburskyは, 種数が2以上の閉リーマン面のハミルトン微分同相群の直径が無限大であることを示した. 彼は, 証明にPolterovichの擬準同型を用いた. 本講演では, 彼の結果をLagrangian Floer理論由来のスペクトル不変量を用い拡張する. 本研究は川崎盛通氏との共同研究である.

  • 4月27日(金)16:30~17:20
    Hung Mai Cong(京都大学)“Rigidity for the isoperimetric inequality of negative effective dimension on weighted Riemannian manifolds”
  • 4月27日(金)17:30~18:20
    太田 慎一(大阪大学)“Self-contracted curves and their rectifiability”
  • 5月11日(金)16:30~18:00
    浅野 知紘(東京大学)“層の超局所理論と余接束におけるdisplacement energy”

     Kashiwara-Schapiraによる層の超局所理論によって層係数コホモロジーのモース理論的な取り扱いが可能になる. Tamarkinはこの理論を用いて余接束のシンプレクティック幾何に新たなアプローチを与えた. 具体的には, 彼は余接束内のある部分集合のnon-displaceabilityを証明した. 彼が定義した圏の対象たちの上に "距離" を導入し, 定量的な考察を行うことで, 余接束内の部分集合のdisplacement energyの下からの評価が可能になる. 本講演では層の超局所理論(の特にモース理論的な部分)について概説し, displacement energyの層理論的な評価の証明の概略を述べる. 本講演は池祐一氏との共同研究に基づく.

談話会8号館610室

  • 7月6日(木)16:30~
    相馬 輝彦(首都大学東京)“双曲3次元多様体の体積と剛性定理”

整数論セミナー8号館610室

  • 1月16日(火)15:00~
    鈴木 隆之佑(首都大学東京)“F4アルゴリズムの高速実装についての注意”
    荒町 径(首都大学東京)“Apostol-Vu 二重ゼータ関数の一般化とそれらの特殊値について”
    小澤 英泰(首都大学東京)“テータ関数に基づくKummer曲面上の擬加法に関する等分多項式”
    高田 尚樹(首都大学東京)“楕円離散対数問題に対するelliptic netを用いた指数計算法”

複素幾何セミナー8号館610室

  • 1月16日(火)15:00~
    4月12日(水)16:30~17:30
    Frank Kutzschebauch(Universität Bern)“The density property”

     The density property d.p. is a precise notion for having a big group of holomorphic automorphisms. It was introduced by Varolin in the 1990s as a successful attempt to generalize the famous Andersen-Lempert Theorem (saying that finite compositions of triangular and affine automorphisms form a dense subgroup in the holomorphic automorphism group of C^n) to other manifolds. We explain the consequences of d.p., give examples of manifolds having d.p. and an overview of applications of the theory to natural geometric questions.

  • 4月19日(水)16 :30~17:30
    Frank Kutzschebauch(Universität Bern) “The Linearization Problem”

     Given a reductive group G=K^C (K maximal compact subgroup) acting algebraically/holomorphically on C^n. Is there an algebraic/holomorphic change of variables which conjugates the action of $G$ into a linear action? We review the history mainly of the holomorphic part of the problem. Then we discuss the counterexamples to the problem found by Derksen and the speaker and explain recent positive results of Larusson, Schwarz and the speaker.

  • 5月17日(水)16:30~17:30
    Falko Gauss(Universität Manheim) “The moduli space of marked singularities”

     The moduli space of marked singularities was introduced by Claus Hertling in 2010 and parameterizes μ-homotopic isolated hypersurface singularities equipped with certain markings. This moduli space can be understood either as a global μ-constant stratum or as a Teichmuller space of singularities. The additional marking allows one to formulate the conjecture on the analytic behavior of singularities within a distinguished μ-homotopy class in terms of a Torelli type problem in a very efficient way. In my talk I will discuss the history of this problem and introduce carefully the notion of a marked singularity. Secondly, I will speak about recent results on this Torelli type problem for bimodal series singularities. There the moduli space shows some unexpected behaviour.

  • 1月17日(水)15:00~
    門脇 健一郎(首都大学東京) “有限次元代数の導来圏のネーター性について”
    景山 友樹(首都大学東京) “トロピカル曲線の安定ゴナリティに対する因子的条件”
    平山 海(首都大学東京) “平面代数曲線の特異点の位相的同値と解析的同値による分類について”
    今村 優斗(首都大学東京) “被約でない可換環上の多項式環におけるある指数写像の不変式環について”
    中村 拓也(首都大学東京) “種数4の非超楕円的トロピカル曲線について”
    宇津木 優斗(首都大学東京) “例外型ユニモジュラー特異点に対するジェットスキームの既約分解について”

数理解析セミナー8号館610室

  • 4月14日(金)14:40~17:00
    小山 剛史(岡山大学)“複素解析学における主要な定理の初等的証明”
  • 4月20日(木)17:00~18:30
    白石 大典 (京都大学)“ブラウン運動の軌跡の分解”

    d次元ユークリッド空間上のブラウン運動は, dが3以下の時にループを持つことが知られている. 本講演では, 3次元以下の場合に, ブラウン運動のループの集合がBrownian loop soupと呼ばれるループ空間上のポアソン点過程で記述できることを紹介する. この結果と1次元の場合の伊藤のエクスカーション理論との関係についても触れる. 本講演はArtem Sapozhnikov氏(Leipzig大学)との共同研究に基づく.

  • 4月28日(金)16:20~17:50
    谷口 晃一(中央大学)“Boundedness of spectral multipliers for Schrödinger operators on open sets and its application to Besov spaces”(Artem Sapozhnikov氏(Leipzig大学)との共同研究)
  • 9月20日(水)
    14:40~16:10 澤野 嘉宏(首都大学東京)“Morrey Spaces - An introduction”
    16:20~17:50 Daniel Salim(バンドン工科大学)“Boundedness of fractional integral operator with rough kernel on generalized Morrey Spaces”
  • 1月17日(水)16:30~@8号館646教室
    Younghun Hong(ヨンセー大学)“On the non-relativistic limit of pseudo-relativistic ground states”

     We consider the non-relativistic limit of ground states to the pseudo-relativistic nonlinear Hartree and Schrödinger equations. We give a simple approach to find the optimal rate of convergence using the non-degeneracy of the limit. This talk is based on the joint work with Woocheol Choi and Jinmyoung Seok.

  • 1月18日(木)13:00~
    伊藤 玲於 (首都大学東京)“3ガスケット上のLoop-Erased Random Walkの変位の指数と重複対数の法則”
    浅見 圭祐 (首都大学東京)“なめらかでない斉次トリーベルリゾルキンの分解とマルチンキーヴィッツ積分への応用”
    石井 裕太 (首都大学東京)“空間非一様な係数をもつSchnakenberg modelの定常解の構成と安定性解析”
    野ヶ山 徹 (首都大学東京)“混合モレー空間について”
    片倉 健貴 (首都大学東京)“Robin境界条件下でのQuantum Waveguide Problemの基底エネルギーの漸近展開”

幾何学セミナー8号館618室

  • 4月14日(金)16:30~
    相野 眞行(名古屋大学)“Riemannian invariants that characterize rotational symmetries of the standard sphere”

     コンパクトRiemann多様体における, Ricci曲率の条件のもとでのラプラシアンの第1固有値の評価としてLichnerowicz-Obataの定理が知られており, この定理によって標準球面は特徴づけられる. しかし, Obataの定理にはRicci曲率の条件が不要なバージョンが存在する. 以上のことに触発され, Riemann不変量の族{Ω_k}を定義しその性質を調べた. 特に, これらの量は多様体の回転対称性を持った部位に強く反応し, Ω_1とΩ_2により(Ricci曲率の仮定なしで)標準球面が特徴づけられることを示した. これは, 異なる2つ以上の回転軸を持つようなある種の回転面は標準球面に限るという事実に基づいている.

  • 4月21日(金)16:30~
    山本 光(東京理科大学)“Mean curvature flows in several ambient spaces and its monotonicity formulas”

     In this talk, I will review a series of my recent studies to generalize the monotonicity formula found by Huisken for mean curvature flows in a Euclidean space. First, I introduce the original monotonicity formula of Huisken and its importance for the study of singularities. Next, I will explain a purely analytic approach to find such a monotonicity formula. Finally, by using this approach, I rediscover monotonicity formulas in several ambient spaces.

  • 4月26日(水)16:30~
    福本 佳泰(華東師範大学)“Proper G-多様体の低次元コホモロジー類に対するhigher signatureのG-ホモトピー不変性について”

     閉多様体に対してsignatureというホモトピー不変量が定義されるが, それを一般化したものにhigher signatureという概念がある. Higher signatureは定義上ホモトピー不変かは分からないが, そのホモトピー不変性を主張するのが, Novikov予想である. Novikov予想は多くの離散群に対して, その群を基本群に持つ閉多様体では正しいことが知られている. 本講演では, 離散とは限らない群Gが多様体にproperかつco-compactに作用している状況へのhigher signatureの拡張と, それが或る条件の下ではG-同変なホモトピーで不変となる事を紹介する. また, 同様の条件下で得られたGromov-Lawson-Rosenberg予想に対応する結果, すなわち正スカラー曲率を持つG-多様体のhigher A-hat genusの消滅に関する結果についても紹介する.

  • 4月28日(金)16:30~
    杉本 佳弘(京都大学数理解析研究所)“Spectral spread and autonomous Hamiltonian diffeomorphisms”

     シンプレクティック多様体が与えられると, その上の時間に依存する関数は微分同相写像を生成する. この微分同相写像の集合をハミルトン微分同相群という. この集合の内, 時間に依存しない関数によって生成された微分同相はautonomouと呼ばれる. PolterovichとSchelukhinは特別なシンプレクティック多様体に対し, Conley conjectureを使うことでこのautonomousなハミルトン微分同相写像の集合が ハミルトン微分同相写像群の中で「非常に小さい部分集合である」という事を証明した. この講演では, Conley conjectureを使わずにPolterovich-Schelkhinの結果を一般の閉シンプレクティック多様体に一般化する方法を紹介します.

  • 5月19日(金)16:30~
    佐々木 東容(早稲田大学)“曲面上のサブセットカレント”

     サブセットカレントは測地カレントの自然な一般化としてKapovichとNagnibedaによって導入された. 測地カレントはBonahonによって導入され, 双曲曲面(以下, 単に曲面という)上の測地カレント空間はその上の(重み付き)閉測地線全体の集合の“よい完備化空間”と見なせることが知られている. 例えば, 閉測地線に対してその長さを対応させる写像は, 測地カレント空間上に連続に拡張される. 曲面上の閉測地線を基本群の巡回部分群の共役類と対応させて考えると, 曲面上のサブセットカレント空間は基本群の(重み付き)有限生成部分群の共役類全体の集合の完備化空間となることが期待されるものであり, Kapovich-Nagnibedaによって基本群が自由群の場合には示されている. 講演者は基本群が曲面群である場合に上記のことを示した. また, 基本群の有限生成部分群の共役類は幾何学的には被覆空間の凸核に対応し, 曲面上のサブセットカレント空間がそれらの“よい完備化空間”となっていることを支持するいくつかの結果を得た. 本講演では, まずサブセットカレントの概念についてなるだけ詳しく説明し, その後得られた結果について概観する予定である.

  • 5月26日(金)16:30~
    本田 淳史(横浜国立大学)“非負曲率空間型の特異点を許容する等長はめ込み”

     近年, 特異点を許容する(超)曲面である波面の微分幾何学的性質が盛んに研究されている. 波面の内在的な幾何構造を抽出したモデルとして, リーマン多様体の特異点を許容する一般化にあたる「連接接束」という概念が佐治-梅原-山田により導入された. 本講演では連接接束に「空間型タイプ」という空間型の一般化にあたる概念を導入する. そして正曲率の場合に, それらの球面内の波面としての実現の分類定理を紹介する. それは, O’Neill-Stielの定理「同じ正の断面曲率を持つ空間型の間の余次元1の等長はめ込みは全測地的である」の一般化を与える. さらに, 曲率が0, つまり平坦の場合にはHartman-Nirenbergによる柱面定理が知られているが, 特異点を許容すると 3次元ユークリッド空間の平坦波面には非自明な例が存在する. 村田-梅原は平坦波面の大域的な分類と4頂点型定理を示した. 本講演では高次元の平坦波面の分類についても解説する.

  • 6月16日(金)16:30~
    池 祐一(東京大学)“Applications of microlocal sheaf theory to symplectic geometry in cotangent bundles”

     柏原とSchapiraによる超局所層理論はある意味で層係数のモース理論とみなすことができる. Tamarkinはこの理論を用いて余接束におけるシンプレクティック幾何学, 特にnon-displaceabilityの問題に新たなアプローチを与えた. この講演では超局所層理論とTamarkinのnon-displaceability定理について概説する. またラクランジュ部分多様体の層量子化と余接束内のラクランジュ交叉の問題への応用についても述べる予定である.

  • 6月23日(金)16:30~
    藤田 玄 (日本女子大学)“Toric origami多様体に対するDanilov型定理の指数の局所化による証明”

     超曲面に沿ったある種の退化を許容する閉2次微分形式が付与された多様体を(symplectic)origami多様体という.また, toric origami多様体とは, origami多様体とその上への半分次元の効果的なトーラス作用であって, 対応する運動量写像が存在するもののことである. Toric多様体に対してDanilovの定理という古典的な定理がある. それは, toric多様体上のトーラス同変な正則直線束の正則切断の空間と, 運動量写像の像(Delzant多面体)内の格子点から定まるトーラスの表現空間の同型を主張するものである.

  • 6月30日(金)16:30~
    Oliver Baues (Georg-August-Universität Göttingen)
    “Isometry groups of compact manifolds with indefinite metric”

     The group of automorphisms of a geometric structure on a compact manifold is a Lie group whose properties are determined to a large degree by the underlying geometry. We consider the question which Lie groups act by isometries on manifolds with indefinite metric. Whereas in the Riemannian case the isometry group acts properly, the isometry groups of indefinite metrics enjoy much greater freedom. In the Lorentzian case, a complete local classification is available for some time now, by work of Adams-Stuck and Zeghib. In this context it is of particular interest to determine the compact homogeneous model spaces for metrics of higher signature. In the talk, we introduce several new results on local and global properties of their full group of isometries.

  • 7月21日(金)16:30~
    深谷 友宏 (首都大学東京)“粗Cartan-Hadamard定理と粗Baum-Connes予想への応用”

     幾何学的群論や距離空間の幾何学の研究に於いて,「非正曲率を持つ距離空間」の様々な定義が知られている. 例えばGromov双曲空間・CAT(0)空間・Busemann空間などである. そうした中で, 講演者等は擬等長同型の元で普遍な性質を持つ「非正曲率性」を導入し, その性質を持つ距離空間に対して, Riemann幾何学に於けるCartan-Hadamardの定理の類似が成立することを示した. これにOsajda-Przytyckiによる結果を合わせることにより, Systolic群と呼ばれる群のクラスに対して粗Baum-Connes予想が成立することが得られる. 最近になり, 古典的に重要なArtin group of large typeがSystolic群であることが示されている. 講演者の知る限り, このクラスの群に対して粗Baum-Connes予想が成立するかはこれまで知られていなかった. この講演は愛媛大学の尾國新一氏との共同研究に基づく.

  • 7月28日(金)16:30~
    大野 晋司 (大阪市立大学数学研究所)“球面内の等質二重調和部分多様体”

     二重調和写像は, 調和写像の一般化としてJ. EellsとL. Lemaireによって導入された概念である. 調和写像はエネルギー汎関数の臨界点として定義され, その条件は張力テンソル場が0であるというEuler-Lagrange方程式で特徴づけられる事が知られている. それに対して, 二重調和写像は, 張力テンソル場のノルムの二乗の積分で定義される2エネルギー汎関数の臨界点として定義される. 調和写像の場合と同様に二重調和写像は, 2-張力テンソル場が0であるという偏微分方程式で特徴づけられる. 調和写像は定義から明らかに二重調和写像となる. 一方で, 二重調和写像は一般には調和写像であるとは限らない. このことに対して, B. Y. Chenは, ユークリッド空間内の二重調和部分多様体は調和であるという予想をしている. B. Y. Chenの予想は未だに未解決ではあるが, 様々な仮定のもとで部分的に解決されている. また, 値域の多様体の曲率が負の場合にも調和でない二重調和写像の非存在性が部分的に示されている. これらの場合とは対照的に,値域の多様体の曲率が正の場合, 調和でない二重調和写像の例が数多く見つかっている. 特に超球面内の二重調和等質超曲面の分類はIchiyama, Inoguchi, Urakawaによって既に得られている. この講演では, Ichiyama, Inoguchi, Urakawaの結果を一般化し, ある種の球面内の等質部分多様体の二重調和性を, 代数的な方程式で特徴づけ, 調和でない二重調和等質部分多様体を得る方法を紹介したい.

  • 10月6日(金)16:30~
    本多 正平(東北大学)“RCD空間上のWeylの法則”

     Ricci曲率が下に有界な測度付き距離空間のことをRCD空間という. 典型例の一つは区間[0, π]の上にsin tdtで測度を置いたものである(この測度付き距離空間ではRicci曲率は正になるように曲がっている). このような空間でラプラシアンの固有値の漸近挙動を考える. コンパクトリーマン多様体だと, その漸近挙動に体積が現れることが知られており, それはWeylの法則と呼ばれる. これは測度に重みをつけても結果は同じで, 重みの情報が漸近挙動では消える. RCD空間では定義から, 最初に測度が与えられているため, Weylの法則が成り立つとすれば, 漸近挙動に現れるべき体積にあたる量が何かがわからない. この問いに答えることが本講演の内容であり, ピサ高等師範学校のL. Ambrosio氏とD. Tewodrose氏との共同研究にもとづく.

  • 1月19日(金)17:00~
    (Universite Toulouse III)“Prescribing the Gauss curvature of convex bodies in the hyperbolic space abstract”

     I will state and prove an hyperbolic analogue of a classical theorem on Euclidean convex bodies due to Alexandrov. It consists in prescribing the shape of a (pointed) convex body given its Gaussian curvature measure (viewed as a measure on the unit sphere). The existence of such a convex body is based on the study of a non-linear analogue of Kantorovitch's dual problem, a standard tool in optimal mass transport. This is joint work with Philippe Castillon.

  • 1月26日(金)16:30~
    笹木 集夢 (東海大学)“簡約型球等質空間に対するカルタン分解”

     リーマン対称空間や擬リーマン対称空間の幾何構造の研究の1つに、その微分同相全体のなす群の適当な部分群による作用による軌道の幾何構造や軌道と交叉する部分多様体を調べる方法がある。リーマン対称空間における対称部分群の作用や擬リーマン対称空間における極大コンパクト群の作用の場合、カルタン分解と呼ばれる群の分解定理が背景にあり、これにより軌道の幾何構造や交差する部分多様体が具体的に理解できる。一方で、その枠組みから外れると軌道と交叉する部分多様体を具体的に理解することが難しい。本講演では、非対称な等質空間で対称空間を含むあるクラス(球等質空間)に対して群の分解定理を得ることができたことを、具体例を交えながら解説する。

  • 2月10日(土)10:30~(秋葉原サテライトキャンパス会議室B, 詳細はこちら)
    内藤 博夫 (山口大学名誉教授)“対称空間とグラスマン幾何”
  • 3月16日(金)16:30~
    坂田 繁洋(宮崎大学)“Symmetry of a triangle and critical points of Riesz potentials”

     We consider the characterization of regular triangles. In Euclidean geometry, it is well-known that if at least two of the centroid, the incenter and the circumcenter of a triangle coincide, then the triangle has to be regular. In 2012, O'Hara showed that the centroid, the incenter and the circumcenter of a body (the closure of a bounded open set) are obtained as a critical point of a Riesz potential. In other words, critical points of Riesz potentials of a body can be regarded as "centers" of the body. Using critical points of a Riesz potential of a triangle, we derive a sufficient condition for that the triangle has to be regular.

変分問題セミナー8号館610室

  • 11月10日(金)14:00~
    森田 善久(龍谷大学)“保存則のある反応拡散方程式系の安定解について”

     有界領域におけるノイマン境界条件を満たす保存則のある2変数反応拡散方程式系の定常問題は非局所項を持つスカラーの楕円型方程式に帰着される。あるクラスの反応項の場合には、この定常問題は変分構造を持つ. エネルギー関数のポテンシャルの主要項に対数関数が現れる場合, 1次元領域では, 拡散係数の比を零に近づけると安定解はデルタ関数に近づき, さらに適当なスケーリングによって解の極限形状が決まる. これらの結果(J.L. Chern, T.T. Shiehとの共同研究)の詳細を紹介する.

  • 12月14日(木)14:30~(8号館618室)
    梅津 健一郎(茨城大学)“Concave-convexタイプの非線形楕円型境界値問題に対するループ型有界連続体解集合の存在について”

     Concave-convexタイプの混合型非線形楕円型境界値問題を考える. このクラスの研究はAmbrosetti-Brezis-Cerami(1994)に端を発し, これまでに非自明非負解の存在, 非存在, 多重性, さらにはパラメータに従った漸近挙動が考察されてきた. 本講演では,自明な枝u=0から分岐する, 非自明非負解から成るloop type componentの存在を論じる. Concave 性を表すu^q(0<q<1)はu=0で微分可能でないため, 既存の分岐理論を直接適用することはできない. この困難を克服するために, ある種の正則化問題を考え, ここから導かれた分岐解集合の極限集合を考察する. 実は, 考察対象の非線形境界値問題の非自明非負解は一般に正値解とはならない. loop 上の非自明非負解が正値解となるための十分条件を併せて論じる. 本講演は Uriel Kaufmann(Univ. Nacional de Córdoba), Humberto Ramos Quoirin(Univ. de Santiago de Chile)との共同研究に基づく.

集中講義8号館610室

  • 白石 大典(京都大学)“Loop-erased random walk”
    4月17日(月)14:40~17:50
    4月18日(火)14:40~17:50
    4月19日(水)14:40~17:50
    4月20日(木)14:40~16:40
    4月21日(金)14:40~17:50
  • 安藤 浩志(千葉大学)“作用素環入門”
    5月16日(火)13:00~16:10
    5月23日(火)13:00~16:10
    6月 6日(火)13:00~17:50
    6月13日(火)13:00~16:10
    6月20日(火)13:00~16:10
  • 宮部 賢志(明治大学)“ランダムネス入門”
    5月18日(木)14:40~17:50(8号館618室)
    5月25日(木)14:40~17:50(8号館618室)
    6月 8日(木)14:40~17:50(8号館618室)
    6月15日(木)14:40~17:50(8号館618室)
  • 塚田 和美(お茶の水大学)“四元数多様体の複素部分多様体”
    6月15日(木)13:00~16:10
    6月16日(金)13:00~16:10
    6月21日(水)13:00~16:10
    6月22日(木)10:30~14:30
    6月23日(金)13:00~16:10
  • 前野 俊昭(名城大学)“Gromov-Witten不変量と量子コホモロジー環”
    9月 4日(月)13:00~17:50
    9月 5日(火)13:00~17:50
    9月 6日(水)10:30~14:30
    9月 7日(木)10:30~14:30
  • 田中 仁(筑波技術大学)“特異積分と荷重の理論”
    9月21日(木)13:00~17:50
    9月22日(金)13:00~17:50
    9月25日(月)13:00~17:50
    9月26日(火)13:00~17:50
  • 橋本 光靖(岡山大学)“体の超越拡大”
    9月25日(月)14:40~17:50(8号館618室)
    9月26日(火)14:40~17:50(8号館618室)
    9月27日(水)14:40~17:50(8号館618室)
    9月28日(木)14:40~17:50(8号館618室)
    9月29日(金) 8:50~12:00(8号館618室)
  • 阿部 正幸(NTTセキュアプラットフォーム研究所)“ディジタル署名の安全性”
    10月12日(木)14:40~17:50
    10月13日(金)14:40~17:50
    10月19日(木)14:40~17:50
    10月20日(金)14:40~17:50
  • 寺尾 宏明(首都大学東京 客員教授)“超平面配置入門(と最近のふたつの結果)”
    11月 8日(水)13:00~17:00
    11月15日(水)13:00~17:00
    11月20日(月)13:00~17:00(11号館102室)
    11月29日(水)13:00~17:00
  • 山中 卓(武蔵野大学)・川口 宗紀(三菱UFJトラスト投資工学研究所)“金融における数理モデリング論”
    11月14日(火)14:40~17:50  山中 卓  【金融リスク管理】
    11月21日(火)14:40~17:50  山中 卓  【金融リスク管理】(11号館101室)
    11月28日(火)14:40~17:50  山中 卓  【金融リスク管理】(11号館101室)
    12月 5日(火)14:40~17:50  川口 宗紀 【資 産 運 用】(11号館101室)
    12月19日(火)14:40~17:50  川口 宗紀 【資 産 運 用】(11号館101室)
  • 杉本 充(名古屋大学)“分散型方程式の時空間評価式と調和解析の諸問題”
    1月 9日(火)13:00~17:50
    1月10日(水)10:00~17:50
    1月11日(木)10:00~17:50(8号館618室)
    1月12日(金)10:00~14:30(8号館618室)

談話会8号館610室

  • 7月14日(木)16:30~
    石谷 謙介(首都大学東京)“2曲線の間のパス空間に制限されたWiener汎関数積分に対する微分連鎖律とバリア・オプションのGreeksの解析的評価方法”

    本講演では, 2曲線の間のパス空間に制限されたWiener汎関数積分に対する微分連鎖律を用いてバリア・オプションの感応度(Greeks)を 解析的に評価する方法を提案する. 講演では, Black-Sholesモデルに従う原資産価格過程があらかじめ定められた期間中に上下2つのバリアの 何れか一方に達するとオプションの権利が消滅するノックアウト・オプションについて考察する. ペイオフ関数がヨーロッパ型であり, 上下のバリアが時間変数に関して定数関数の場合は, ノックアウト・オプションのGreeksの計算公式は既に知られている. 一方で, 一般のペイオフ関数の場合や上下のバリアが時間曲線の場合にノックアウト・オプションのGreeksを解析的に計算する方法はこれまで知られておらず, またこのGreeksはノックアウト・オプションの理論価格のパラメータ微分であるためモンテカルロ法で高精度に近似することも困難であった. そこで本講演では, バリア・オプションのGreeksを2曲線の間に制限されたWiener汎関数積分に対する微分連鎖律を用いて解析的に計算する手法を提案し, その有効性を示す. 更に, この微分連鎖律においてあらわれる境界項の具体形を紹介し, 境界項を特徴付ける測度は上下2つのバリア曲線のいずれかにちょうど1回だけ触れるパスの集合上に台(support)を持つことを示す.

  • 11月21日(月)17:00~18:00
    稲生 啓行(京都大学)“Mandelbrot集合とtricornの自己相似性について”

     一変数複素二次多項式の力学系において, 作用が安定な部分をFatou集合と呼び, カオス的な部分をJulia集合と呼ぶ. また, Julia集合が連結なパラメータの集合をMandelbrot集合と呼ぶ. Julia集合やMandelbrot集合は数値的に描くのが容易であり, フラクタルの代表的な例として知られている. DouadyとHubbardは, Mandelbrot集合が同相なコピーを豊富に含んでいることを示した. またMandelbrot集合は局所連結であると予想し(MLC 予想), この予想が正しければ双曲的な力学系が二次多項式族の中で稠密であることを示した. 一方, 反正則2次多項式族に対するMandelbrot集合の類似物はCroweらやMilnor によって導入され, Mandelbar集合, またはtricornと呼ばれている. Tricornの絵を描いてみると, Mandelbrot集合と似た部分と, 異なる部分が共存していることが観察される. これらは反正則写像の偶数回の反復合成は正則であり, 奇数回の反復合成は反正則であるという単純な事実が大きく影響している. 本講演ではまず(正則)2次多項式の力学系について概説する. 次に反正則力学系がどのように現れるかを説明し, tricornの自己相似性や位相的性質に関する最近の結果を紹介する.

整数論セミナー8号館610室

  • 7月5日(火)16:00~17:00
    Ade Irma Suriajaya(名古屋大学)“リーマンゼータ関数及びディリクレL関数の導関数の零点について”
  • 12月13日(火)
    16:00~16:50 Henrik Bachmann(名古屋大学)“Interpolated Schur multiple zeta values”
    17:00~17:50 田坂 浩二(愛知県立大学)“ルート系のゼータ関数の特殊値について”
  • 1月17日(火)15:30~17:30
    伊藤 琢真(首都大学東京)“F4アルゴリズムを用いた2次多変数連立方程式の求解の高速化”
    松井 貴弘(首都大学東京)“多重フルヴィッツ・ゼータ関数の漸近展開の誤差評価”
    両角 知也(首都大学東京)“あるMachin型公式の有限性について”
    岩波 祥平(首都大学東京)“ Jakubec-Hirabayashi型行列式の一般化”
    日下 正智(首都大学東京)“Mordell-Tornheim型の二重ゼータ関数の関数関係式とその特殊値について”
    高橋 祐一朗(首都大学東京)“Elliptic netによるtwisted R-Ate pairingの計算”

複素幾何セミナー8号館610室

  • 4月27日(水)16:30~17:30
    Isac Heden(京都大学)“Extensions of principal additive bundles over a punctured surface”

     We study complex affine G_a-threefolds X such that the restriction of the quotient morphism \pi\colon X\to S to \pi^{-1}(S_*) is a principal G_a-bundle, where S_* denotes the complement of a closed point in S. Changing the point of view, we look for affine extensions of G_a-principal bundles over punctured surfaces, i.e affine varieties that are obtained by adding an extra fiber to the bundle projection over the puncture. The variety SL_2 will be of special interest and a source of many examples.

  • 10月25日(火)14:00~15:00 
    Alan Huckleberry(Ruhr University/Jacobs University)“On complex geometric curvature of flag domains”

     Flag domains are complex manifolds which arise as open orbits of real Lie groups in flag manifolds of their complexifications. They play an important role in the theory of parameter spaces of complex structures on compact algebraic manifolds (period domains, Hodge theory, Mumford-Tate domains) and in the representation theory of semisimple Lie groups.In the lecture we will discuss flag domains from the complex analytic viewpoint, in particular discussing their Levi curvature. Classical results which use their intrinsic Hermitian geometry, and which yield strong statements about the degree of positivity of the Levi form, will be outlined. Recent results of the speaker and his co-authors which contribute to understanding the negative curvature (pseudoconcavity) will be presented. While the results on the positive side lead to vanishing of cohomology in high degree, results on pseudoconcavity can be applied in the low range and thereby lead to information about the function-theoretic phenomena of these domains.  

  • 1月18日(水)15:00~
    山本 桃果(首都大学東京)“ある楕円曲面のMordell-Weil群の生成元とその応用”
    大枝 真之(首都大学東京)“Hodge filtrationとpole order filtrationの関係性”
    片倉 雄輝(首都大学東京)“トロピカル曲線上の線形系と有理写像につい”
    新庄 みずほ(首都大学東京)“種数3の非特異トロピカル曲線のゴナリティ”
    二宮 尚人(首都大学東京)“2次元のヤコビアン予想について”
    西野 哲(首都大学東京)“トロピカル射影平面上の線形力学系”
    玉置 昂(首都大学東京)“関数体上の楕円曲線の 3 等分点を用いたガロア表現とある平面曲線について”
    小鳥 圭介(首都大学東京)“A_3不変多項式のなす部分空間のイニシャルベクトル空間の個数とオイラー関数”

数理解析セミナー8号館610室

  • 7月15日(金)16:30~
    澤田 宙広(岐阜大学)“調和解析学的手法によりナヴィエ・ストークス方程式の研究”

     粘性非圧縮流体の運動を記述するナヴィエ・ストークス方程式の初期値問題について, 時間局所解の一意存在定理の証明を中心に解説する. その手法の限界について, 初期値の属する関数空間による特徴付けを行う. 更に, ブルガンらが確立したノルム・インフレーション理論, 即ち, 関数空間がある閾値を越えると解のパラメータ連続依存性が破綻することを示す. この非適切性の証明には, 調和解析学で獲得された手法を用いる. しかしながら, 解の構造に着目すると, 爆発が起こらないこと(時間大域解の一意存在)が示される. 圧力勾配項消滅及び最大値原理の適用が鍵となる. 時間があれば, 非粘性非圧縮オイラー方程式の非適切性に関する最新の研究結果についても解説する.

  • 9月9日(金)14:40~16:10
    原 宇信(首都大学東京)“The Wolff potential estimate for solutions to elliptic equations with signed data”
  • 9 月  9日(金)16:20~17:50
    Giuseppe di Fazio(Catania University)“Morrey spaces and elliptic differential operators”
  • 11月25日(金)16:30~18:00
    Saad El-Shabrawy(Damietta University)“On the fine spectrum of infinite-dimensional matrices as operators on sequence spaces”

     The spectrum of an operator generalizes the notion of eigenvalues for matrices. Given an operator, it is sometimes useful to break up its spectrum into various parts called the fine structure of the spectrum. In this talk I will be concerned with my contributions to the problem of computing the spectra and fine spectra of infinite-dimensional triangular double-band matrices as operators on some Banach sequence spaces. Two methods for classifying the spectrum are considered. It is noted that, most of the research has focused on the fine spectra of triangular double-band matrices as operators on the classical sequence spaces and . The fine spectra of such operators in the Hahn sequence space and the sequence space , are much less studied. Recently, I have tried to fill this void as well as look at a wider class of these operators which has been somewhat ignored. Some of these problems are still under consideration. The talk is concluded by suggestions for further work.

  • 12月14日(水)14:40~16:10
    中村 昌平(首都大学東京)“モレー空間上の荷重の理論について”
  • 1月20日(金)13:00~17:00
    中村 昌平(首都大学東京)“モレー空間上の荷重の理論について”
    石原 洸徳(首都大学東京)“非コンパクトmetric graph上のAllen-Cahn型方程式系のヘテロクリニック解について”
    芦沢 宏治(首都大学東京)“3次元シェルピンスキー・ガスケット上のループ・イレーズド・ランダムウォーク”
    和田 智博(首都大学東京)“Hardy空間を用いた非線形楕円型方程式系の解の正則性”
    宮崎 仁(首都大学東京)“Hardy空間を用いた調和写像の弱解の正則性”
    小森 洋平(首都大学東京)“ペンダントグラフ上の非線形シュレディンガー方程式に付随する変分問題について”
    吉田 遼(首都大学東京)“細い領域上でのadvection効果を持つ 2 種のLotka-Volterra競争系について”
    上野 未由希(首都大学東京)“正規作用素の2次形式のBishop-Phelps-Bollobas性について”
  • 2月1日(水)16:30~
    河備 浩司(岡山大学)“From non-symmetric random walks on nilpotent covering graphs to distorted Brownian rough paths via discrete geometric analysis”

     ベキ零群を被覆変換群とするような有限グラフの被覆グラフのことをベキ零被覆グラフと呼ぶ. 結晶格子(被覆変換群がアーベル群の場合)上のランダムウォークに関してはすでに多くの極限定理が離散幾何解析の枠組みで得られている. その一方で, ベキ零被覆グラフ上のランダムウォークについては, 対称な場合に幾つかの極限定理が知られていたものの, 非対称な場合にはあまり研究が進展していないように思われる. 本講演ではベキ零被覆グラフ上の非対称ランダムウォークを考察し, ある条件下では汎関数中心極限定理が成り立つことを報告する. また極限に現れるベキ零Lie群上のある拡散過程と, ラフパスとの関連についても話したい. 本講演の内容は, 石渡 聡 氏(山形大学)および難波 隆弥 氏(岡山大学)との共同研究に基づく.

幾何学セミナー8号館618室

  • 4月15日(金)16:30~
    深谷 友宏(首都大学東京)“ある種の非正曲率性を持つ空間や群の直積に対する粗Baum-Connes予想”
  • 5月13日(金)16:30~
    菊田 伸(工学院大学)“一般型境界を持つ準射影代数多様体上における完備ケーラー・アインシュタイン計量の境界挙動”

     この講演では, 準射影代数多様体上において, 負のリッチ曲率を持った完備ケーラー・アインシュタイン計量の境界挙動について議論する. この計量が存在するためには, 対数的標準束に対する曲率の正値性が必要なのだが, その境界における退化が境界挙動と関わると目論んでいる. そこでG. Schumacherのある結果を参考にしてたてた予想について述べ, 実際に境界が一般型である場合は成り立つことを報告する.

  • 5月20日(金)16:30~
    浦川 肇(東北大学)“Rigidity of transversally biharmonic maps between foliated Riemannian manifolds”

     Foliatedリーマン多様体の研究は1990年代, 西川青季, Ph. Tondeur, L. Vanhecke, E. Park, K. Richardsonらによって始められ, 近年では, 二つの foliatedリーマン多様体の間のtransversally harmonic mapsやtransversally biharmonic mapsの研究がJ.J. Konderak, R. Wolak, Y.J. Chiang, S.D. Jungらによって行なわれでいる. これらの研究では専らcompactなfoliatedリーマン多様体であることが多かったが, 完備非コンパクトの場合の研究も重要であると思われる. 本講演では,「ターゲットのfoliatedリーマン多様体のtransversally sectional curvatureが非正であれば, 完備なfoliatedリーマン多様体からのtransversally biharmonic mapsはtransversally harmonicなものに限る」という「B.Y. Chen予想の一般化」がfoliatedリーマン多様体の場合においても成立する, という最近の結果について講演する.

  • 5月27日(金)16:30~
    馬場 蔵人(東京理科大学)“半単純擬リーマン対称空間に対するイソトロピー表現の軌道の幾何について”

     半単純擬リーマン対称空間のイソトロピー表現の軌道は空間形内の等質擬リーマン部分多様体を与える. リーマン幾何においては等径部分多様体や極小部分多様体などの例を与えることが知られている. 本講演ではその拡張として, 擬リーマン幾何における枠組みでイソトロピー表現の軌道の構造を明らかにしていく.

  • 6月3日(金)16:30~
    櫻井 陽平(筑波大学)“Rigidity phenomena in manifolds with boundary under a lower weighted Ricci curvature bound”
  • 6月17日(金)16:30~
    見村 万佐人(東北大学)“Strong algebraization of fixed point properties”

     バナッハ空間(ないしは族)を固定したとき, 有限生成群のそれ上の等長作用が常に大域的固定点を持つ, という性質を固定点性質と呼ぶ. ヒルベルト空間全体のなす族を考えたときの固定点性質は,「Kazhdanの性質(T)」と呼ばれる群の剛性と同値であることが知られている. 離散群の線型表現の分類は連続群と違い, 群が少しでも複雑になると手に負えない. これが原因で, 離散群の固定点性質を直接示すことは 当面の間著しく困難であった. Y. Shalom は1999年の論文(Publ. IHES)で, 固定点性質を部分群に分けて, 最後に“パッチワーク”する, という手法を応用し, 上の困難に対し初のブレイクスルーをもたらした. しかし, Shalomのパッチワーク戦略では群の部分群による「有界生成(Bounded Generation)」という厄介な要請が本質的であって(後述するように実はこれは気のせいだったのだが, 長年そう信じられてきたように講演者には思われる), この要請がShalomの手法を適用する際の致命的な弱点となっていた. 今回, 講演者はShalomのパッチワーク(1999, 2006)の思想を発展させて,「有界生成」条件を舞台から追いやることに成功した. 講演者の条件は, 部分群たちを広げていくある“ゲーム”の必勝戦略として記述される. 講演ではこの“ゲーム”の内容・証明のあらすじをお話したい. これにより,「有界生成」の成立がわからないような状況でもパッチワーク戦略を適用できうるようになった. 系として, いろいろな離散群が強い固定点性質を持つことを, 非常にコンセプチュアルに示せる. こうした応用面についても概観したい.

  • 6月24日(金)16:30~
    折田 龍馬(東京大学)“Non-contractible periodic orbits in Hamiltonian dynamics on tori”

     シンプレクティック多様体上のハミルトン微分同相写像がどのような条件下で無限個の周期軌道を持つかという問題は, Conley, SalamonやZehnderの研究に端を発する重要なテーマである. 実際に彼らは, トーラス上の任意の(弱)非退化なハミルトン微分同相写像は無限個の周期軌道を持つことを示した. 近年, 非可縮周期軌道の文脈においてGinzburgやGurelは, atoroidalやtoroidallymonotoneなシンプレクティック多様体上のハミルトン微分同相写像が, 少なくとも1つ非可縮周期軌道を持てば, 無限個の非可縮周期軌道を持つことを示した. しかしながら, これらのクラスはトーラスを含んでいない. 今回の講演では, トーラス上のハミルトン微分同相写像が, 少なくとも1つ非可縮周期軌道を持てば, 無限個の非可縮周期軌道を持つことを示す.

  • 7月15日(金)16:30~
    大野 晋司(大阪市立大学)“A construction of biharmonic submanifolds in compact symmetric spaces”
  • 8月2日(火)15:00~
    Wu Yan(Jiaxing University)“Finite Decomposition complexity of wreath products”
  • 10月2日(日)13:00~(秋葉原サテライトキャンパス会議室B, 詳細はこちら)
    剱持 勝衛(東北大学名誉教授)“平均曲率ベクトル平行曲面, その過去・現在そして未来”
  • 10月14日(金)16:30~
    加藤 本子 (東京大学)“Embeddings of right-angled Artin groups into higher dimensional Thompson groups”
  • 10月28日(金)16:30~
    宮岡 礼子 (東北大学)“ラグランジュ交叉のフレアホモロジー論への部分多様体論からの第1歩”

     ラグランジュ交叉のフレアホモロジーは, 交叉点がその生成元となるため, 交叉がハミルトン微分同相写像で外せるか否かの決定が重要な第一歩となります. 我々は等径超曲面のガウス像という豊富なラグランジュ部分多様体に対して, ほとんどの場合, 交叉は外せないこと(Hamiltonian non-displeacability)を示し, 一部そのフレアホモロジーも具体的に記述しました. ここではその手法と, 残された問題についてお話します.

  • 1月13日(金)16:30~
    Wilhelm Klingenberg(Durham University)“A global version of a classical theorem of Joachimsthal”
  • 1月20日(金)16:30~
    濱田 龍義(日本大学)“複素空間型内の実超曲面のある種の平坦性について”

     複素空間型内の実超曲面を知るためには, どのような不変量を考えれば良いか. 例えば, 複素空間型内にはEinstein実超曲面が存在しないことがよく知られている. Einsteinという条件を弱めて, 良い形の実超曲面を選び出す試みとして様々なアプローチが考えられるが, この講演では立花俊一によって導入された曲率に注目し, その平坦性について考察する予定である.

  • 2月1日(水)16:30~
    河備 浩司 (岡山大学)“From non-symmetric random walks on nilpotent covering graphs to distorted Brownian rough paths via discrete geometric analysis”(8号館610室)

     ベキ零群を被覆変換群とするような有限グラフの被覆グラフのことをベキ零被覆グラフと呼ぶ. 結晶格子(被覆変換群がアーベル群の場合)上のランダムウォークに関してはすでに多くの極限定理が離散幾何解析の枠組みで得られている. その一方で, ベキ零被覆グラフ上のランダムウォークについては, 対称な場合に幾つかの極限定理が知られていたものの, 非対称な場合にはあまり研究が進展していないように思われる. 本講演ではベキ零被覆グラフ上の非対称ランダムウォークを考察し, ある条件下では汎関数中心極限定理が成り立つことを報告する. また極限に現れるベキ零Lie群上のある拡散過程と, ラフパスとの関連についても話したい. 本講演の内容は, 石渡 聡 氏(山形大学)および難波 隆弥 氏(岡山大学)との共同研究に基づく.

  • 3月11日(土)
    Franz Pedit(UMass Amherst)
    11:00~12:00 “Towards a constrained Willmore conjecture”(8号館610室)
    14:00~15:00 “Energy quantization for harmonic 2-spheres in non-compact symmetric spaces”(8号館610室)

集中講義8号館610室

  • 宮本 安人(東京大学)“反応拡散系の安定パターンとホットスポット予想”
    5月30日(月)14:40~17:50
    5月31日(火)14:40~17:50
    6月 1日(水)14:40~17:50
    6月 2日(木)14:40~17:50
    6月 3日(金)14:40~17:50
  • 横山 俊一(九州大学)“保型性(modularity)にまつわる計算機数論入門”
    5月30日(月)14 :40 ~17 :50(8号館618室)
    5月31日(火)14 :40 ~17 :50(8号館618室)
    6月 1日(水)14 :40 ~17 :50(11号館201室)
    6月 2日(木)14 :40 ~17 :50(8号館618室)
  • 西納 武男(立教大学)“トロピカル幾何学と組み合わせ幾何学”
    6月21日(火)14:40~17:50
    6月28日(火)14:40~17:50
    7月12日(火)14:40~17:50
    7月19日(火)14:40~17:50
  • 山下 隆義(中部大学)“ディープラーニング概論”
    8月 8日(月)13:00~16:10(8号館618室)
    8月 9日(火)10:00~17:50(8号館618室)
    8月10日(水)10:00~17:50(8号館618室8)
  • 山内 恒人(慶應義塾大学)“生命保険数学概論”
    10月 4日(火)13:00~16:10
    10月 5日(水)13:00~16:10
    10月11日(火)13:00~16:10
    10月12日(水)13:00~16:10
    10月14日(金)13:00~16:10
  • 藤澤 太郎(東京電機大学)“混合ホッジ理論入門”
    10月31日(月)13:00~16:10
    11月 1日(火)13:00~16:10
    11月 7日(月)13:00~16:10
    11月 8日(火)13:00~16:10
    11月15日(火)13:00~16:10
  • 稲生 啓行(京都大学)“複素力学系入門”
    11月21日(月)14:40~16:10
    11月22日(火)16:20~17:50
    11月23日(水)10:30~16:10※祝日授業日
    11月24日(木)10:30~14:30
    11月25日(金)10:30~12:00、14:40~16:10
  • 岡田 正已(首都大学東京名誉教授)“多変数の関数近似とその応用”
    12月 1日(木)14:40~17:50
    12月 8日(木)14:40~17:50
    12月15日(木)14:40~17:50
    12月22日(木)14:40~17:50
    1月 6日(金)14:40~17:50
  • 大野 泰生(東北大学)“多重ゼータ値とその関係式”
    1月10日(火)13:00~17:00
    1月11日(水)13:00~17:00
    1月12日(木)13:00~17:00
    1月13日(金)13:00~17:00
  • 河備 浩司(岡山大学)“Rough Path理論入門”
    1月30日(月)14:40~17:50
    1月31日(火)14:40~17:50
    2月 1日(水)14:40~17:50
    2月 2日(木)14:40~17:50
    2月 3日(金)14:40~17:50

整数論セミナー8号館610室

  • 6月2日(火)16:00~17:00
    田坂 浩二(名古屋大学)“多重ゼータ値の複シャッフル関係式について”
  • 7月28日(火)16:00~17:00
    酒井 祐貴子(北里大学)“実乗法をもつ種数3の曲線の具体的構成について”
  • 10月20日(火)16:00~17:00
    岸 康弘(愛知教育大学)“3-rankが3以上のイデアル類群を持つ虚2次体の族について”
  • 10月27日(火)16:00~17:00
    坂田 実加(九州大学)“高さが最大, 最小の多重ゼータ値の間の関係式について”
  • 12月18日(金)
    10:00~11:00 Andreas Enge(INRIA Bordeaux-Sud-Ouest)“Addition chains for eta and theta functions”
    11:00~12:00 Claus Fieker(Tech. Univ. Kaiserslautern)“Recent developments of software packages for algebra”
  • 1月12日(火)15:00~17:30
    菅原 大雄 (首都大学東京 数理情報科学専攻)“EDS-DH問題に基づく公開鍵暗号方式”
    池田 崇 (首都大学東京 数理情報科学専攻)“楕円曲線を用いたMulti-Secret Sharing Schemeについて”
    伊藤 拓馬 (首都大学東京 数理情報科学専攻)“Arakawa-Kanekoゼータ関数のMordell-Tornheim型類似について”
    森下 壮一 (首都大学東京 数理情報科学専攻)“荒川・金子型ゼータ関数の拡張とそれらの満たす関係式”
    三村 俊輔 (首都大学東京 数理情報科学専攻)“ポリベルヌーイ多項式とその多重化について”
    片山 潤哉 (首都大学東京 数理情報科学専攻)“フルヴィッツ数を計算するアルゴリズム”

複素幾何セミナー8号館601室

  • 6月17日(水)16:30~17:30
    平野 雄貴 (首都大学東京)“Equivalences of derived factorization categories of gauged Landau-Ginzburg models”
  • 1月20日(水)
    坪井 友里奈(小林研)“種数3のトロピカル曲線のモジュライ空間およびtrigonality”
    黒田 基紀(黒田研)“正標数の体上の多項式環の安定ダークセン自己同型”
    原田 詩穂(黒田研)“正標数の体上の平面直線に関するMoh予想”
    迫屋 潤(徳永研)“3変数多項式環の0次元イデアルの生成元の超グラフを用いた構成について”
    奥山 統一(徳永研)“4次対称群の作用をもつ6次の射影曲線束について”

数理解析セミナー8号館610室

  • 11月6日(金)14:00~18:00(8号館618室)
    相川 弘明(北海道大学)“Boundary Harnack Principles on a domain given by a graph”

     正調和関数$u$と$v$は定義域$D$内のコンパクト集合$K$上で比較可能であることはHarnack原理として良く知られている. $K$が$D$の境界にまで来るとそのような比較はそのままでは不可能である.しかし$u$と$v$のどちらも$D$の境界の一部で 消えているならば$u$と$v$は比較可能になる可能性がある.この性質を「境界Harnack原理」という.$D$が滑らかならば, $u$と$v$は境界への距離関数と比較可能であり,境界Harnack原理が成立する.$D$がLipschitz領域のときは距離関数との比較は成り立たないが, 境界Harnack原理が成立することが1970年代に発見された.それ以来,様々な領域,様々な方程式の正値解に境界Harnack原理が拡張されてきた. この講演ではグラフで与えられる領域に対する境界Harnack原理の成立性がグラフの連続率によって定まることを述べ, 放物型境界Harnack原理やMartin境界などの関連する性質についても触れる.

  • 11月19日(木)16:00~ 17:30(8号館618室)
    吉冨 和志(首都大学東京)“Finiteness of the discrete spectrum in a three-body system with point interaction”

     In this talk we are concerned with a three-body system with point interaction, which is called the Ter-Martirosian--Skornyakov extension. We locate the bottom of the essential spectrum of that system and establish the finiteness of the discrete spectrum below the bottom. Our work here refines the result of R. A. Minlos(Mosc. Math. J. 11(2011), 113--127), where the semi-boundedness of the operator is obtained.

  • 1月14日(火)
    吉田 紘子(首都大学東京)“Bσ空間の前双対について”
    淺田 亘(首都大学東京)“1次元「Uターン」self-repelling walk”
    大塚 隆史(首都大学東京)“シェルピンスキー・ガスケット上の自己回避過程の族の見本関数の性質”
    後藤 ゆきみ(首都大学東京)“On the ground states for a multiparticle Coulomb system at the binding threshold”
    香川 勇気(首都大学東京)“異種成分間の斥力相互作用を伴う2成分 Bose-Einstein 凝縮体に関する変分問題の解析”
    児玉 俊(首都大学東京)“Concentration phenomena of least energy solutions to several singularly perturbed elliptic problems with a totally degenerate potential”
  • 2月8日(月)16:30~18:00  河備 浩司(岡山大学)“結晶格子上の非対称ランダムウォークの長時間漸近挙動”

     本講演では, 結晶格子上の非対称ランダムウォークの長時間漸近挙動について考える. 特に砂田-小谷の結晶格子の標準実現という幾何学的な視点で, ランダムウォークの非対称性が, (局所)中心極限定理の精密化および不変原理にどう現れるかに重点を置いて話をしたい. 本講演は, 石渡聡氏(山形大学), 小谷元子氏(東北大学)との共同研究(arXiv:1510.05102)に基づく.

  • 2月20日(土)16:00~18:00
    Batbold Tserendorj(モンゴル国立大学)“Refined arithmetic-geometric mean inequality and new entropy upper bound”

幾何学セミナー8号館618室

  • 4月24日(金)15:00~18:00
    Yong Seung Cho(Ewha Womans University)“Gromov-Witten type invariant on almost contact metric manifolds”
  • 5月1日(金)16:30~
    大野 晋司(首都大学東京)“コンパクト対称空間内の弱鏡映部分多様体”
  • 5月15日(金)16:30~
    高津 飛鳥(首都大学東京)“Wasserstein/Information geometry and its applications”
  • 5月22日(金)16:30~
    黒木 慎太郎(東京大学)“On a classification of low dimensional torus manifolds”
  • 6月12日(金)16:30~
    吉田 尚彦(明治大学)“Theory of local index and its applications”

     We report a recent progress of the joint work with H. Fujita and M. Furuta on an index theory of a Dirac-type operators on possibly non-compact Riemannian manifolds. In our work we make use of a structure of torus fibration on the end, and perturb a Dirac-type operator in terms of first order differential operators along fibers on the end which satisfy a kind of acyclic condition. The perturbation allows an interpretation as an adiabatic limit or an infinite dimensional analogue of the Witten deformation. We also explain applications to the geometric quantization of Lagrangian fibrations, the quantization conjecture by Guillemin-Sternberg that implies the quantization commutes with the reduction, and the Danilov formula for the equivariant Riemann-Roch indices of the toric varieties.

  • 7月4日(土)11:00~(秋葉原サテライトキャンパス会議室AB, 詳細はこちら)
    芥川 和雄(東京工業大学)“山辺不変量と singular Einstein計量-小林プログラムについて”
  • 7月10日(金)16:30~
    石川 卓(京都大学数理解析研究所)“Spectral invariants of distance functions”
  • 7月17日(金)16:30~
    高橋 正郎(久留米高専)“Holomorphic isometric embeddings of the projective line into quadrics”
  • 7月31日(金)15:00~
    坂田 繁洋(早稲田大学)“Every convex body has a unique illuminating center”
  • 7月31日(金)16:30~
    加藤 直樹(東京大学)“Classification of solvable Lie flows of codimension 3”
  • 10月 2日(金)16:30~
    本多 正平(東北大学)“Elliptic PDEs on compact Ricci limit spaces and applications”

     リーマン多様体の等長類全体にGromov-Hausdorff距離と呼ばれる距離を入れ, その完備化を考える. 完備化の元として現れる空間は特異点を持ち, 極限空間と呼ばれる. 本講演では特にRIcci曲率が下に爆発しない条件の下で現れる極限空間をRicci limit spaceと呼び, その上でのラプラシアンに関わる幾何解析の話題についてお話をしたい.

  • 10月9日(金)16:30~
    三石 史人(東北大学)“アレクサンドロフ空間の良い被覆”
  • 10月16日(金)16:30~
    服部 広大(慶應義塾大学)“超ケーラー多様体に埋め込まれた特殊ラグランジュ部分多様体について”
  • 10月30日(金)16:30~
    河井 公大朗(東京大学)“Cohomogeneity one coassociative submanifolds”
  • 11月13日(金)16:30~
    今野 北斗(東京大学)“Bounds on genus and configurations of embedded surfaces in 4-manifolds”

     4次元多様体に埋め込まれた曲面の種数に下からの評価を与えることは, 4次元トポロジーの古典的な問題である. 本講演では, 4次元多様体に, 自己交差数が0の曲面が複数個, 適当な配位に埋め込まれているとき, それらの少なくともひとつに対し種数の評価が得られること, 及びその帰結として得られる諸結果を説明する. 主定理の証明のポイントは, 曲面の情報を用いたRiemann計量のある族を構成し, それに伴うSeiberg-Witten方程式の族を考えることである. この議論の概要と, そこから期待される今後の展開についてお話ししたい.

  • 12月11日(金)16:30~
    Jochen Bruening(Humboldt-Universitat zu Berlin)“Global analysis on Thom-Mather stratified spaces”
  • 1 月 8 日(金)16:30~
    今井 淳(首都大学東京)“部分多様体のRieszエネルギーの正則化”
  • 3月25日(金)13:30~(秋葉原サテライトキャンパス会議室DE, 詳細はこちら)
    Jost Eschenburg(Universitat Augsburg)“Extrinsic symmetric spaces”

変分問題セミナー8号館610室

  • 1月22日(金)16:30~
    渡辺 宏太郎(防衛大学校)“2次元球面上のL^p弾性閉曲線とflat-core解の存在について”

     Euclid空間の曲線の曲率の2乗積分は弾性エネルギーとよばれる. 弾性エネルギーの臨界点を与える曲線を求める問題はエラスティカとしてよく知られている. Langer-Singer, Bryant-Griffithsは弾性閉曲線を球面上や双曲空間上に拡張した. また, 最近ではArroyo-Garay-Menciaらによって弾性エネルギーを変形した汎関数の臨界点(閉曲線)の構成が球面上や双曲空間上で行われている. この講演では2次元球面上の閉曲線の曲率の絶対値のp乗積分(L^p弾性エネルギー)の臨界点について報告する. 研究の動機はGuedda-Veron, 竹内慎吾氏によって研究されているp-ラプラス作用素のflat-core解の類似物が球面上のL^p弾性エネルギーの臨界点でも現れるかという興味による(球面上のL^p弾性エネルギーに対するEuler-Lagrange方程式がp-ラプラス作用素を陽に含んではいないからである). 本報告内容は塩路直樹氏との共同研究に基づく.

  • 3月4日(金)15:00~18:00
    太田 雅人(東京理科大学)“Stability and instability of standing waves for a system of nonlinear Schrödinger equations in a degenerate case”

     空間1次元3次のある非線形項を持つ非線形シュレディンガー方程式の連立系を考える. 単独の非線形シュレディンガー方程式の安定な定在波解から作られる, 連立系の半自明な定在波解の軌道安定性について考察する. 非線形項の係数に応じて安定性と不安定性が分類されるが, 講演ではその境目における安定性と不安定性について得られた結果を紹介したい. この講演は川原将太郎氏(東京理科大学)との共同研究に基づく.

集中講義8号館610室

  • 玉木 大(信州大学)“トポロジストから見た応用トポロジー”
    6月 1日(月)14:40~17:50(11号館109室)
    6月 2日(火)14:40~17:50(11号館109室)
    6月 3日(水)14:40~17:50(11号館109室)
    6月 4日(木)14:40~17:50(11号館109室)
    6月 5日(金)14:40~17:50(11号館109室)
  • 松本 幸夫(東京大学)“閉曲面のトポロジー(写像類群とカーブ複体)”
    6月 3日(水)13:00~16:10
    6月 5日(金)13:00~16:10
    6月10日(水)13:00~16:10
    6月12日(金)13:00~16:10
  • 植田 一石(東京大学)“ホモロジー的ミラー対称性”
    6月22日(月)14:40~17:50
    6月23日(火)14:40~17:50
    6月24日(水)14:40~17:50
    6月29日(月)14:40~17:50
    6月30日(火)14:40~17:50
  • 山本 修司(慶應義塾大学)“多重ゼータ値入門・関係式の導出を中心に”
    7月 6日(月)13:00~17:10
    7月 7日(火)13:00~17:10
    7月 8日(水)13:00~17:10
    7月 9日(木)13:00~17:10
  • 大下 承民(岡山大学)“ガンマ収束・ヤング測度の理論と相分離現象への応用”
    7月21日(火)14:40~17:50
    7月22日(水)14:40~17:50
    7月23日(木)14:40~17:50(11号館201室)
    7月24日(金)14:40~17:50
  • 星 明孝(新潟大学)“不変体の有理性問題--数論と代数幾何”
    7月21日(火)13:00~17:50(8号館618室)
    7月22日(水)13:00~17:50(11号館101室)
    7月23日(木)13:00~17:50(8号館618室)
    7月24日(金)13:00~17:50(8号館618室)
  • Giuseppe di Fazio(Dipartimento di Matematicae Informatica)“Elliptic differential operators and Morrey spaces”
    9月 7日(月)14:40~17:50
    9月 8日(火)14:40~17:50
    9月 9日(水)14:40~17:50
    9月10日(木)14:40~17:50
    9月11日(金)14:40~17:50
  • 安田 和弘(法政大学)“数理ファイナンス入門”
    10月 8日(木)14:40~17:50
    10月15日(木)14:40~17:50
    10月22日(木)14:40~17:50(8号館618室)
    10月29日(木)14:40~17:50
  • 石井 志保子(東京大学)“特異点のジェットスキームからのアプローチ”
    11月 5日(木)14:40~17:50(8号館618室)
    11月12日(木)14:40~17:50(8号館618室)
    11月18日(水)14:40~17:50(8号館618室)
    11月25日(水)14:40~17:50(8号館618室)
  • 有田 正剛(情報セキュリティ大学院大学)“格子暗号入門”
    11月12日(木)14:40~17:50
    11月19日(木)14:40~17:50
    12月10日(木)14:40~17:50
    12月17日(木)14:40~17:50
  • 入江 博(茨城大学理学部)“シンプレクティック幾何入門~標準的ラグランジュトーラスの性質と応用~”
    2月 1日(月)14:40~17:50
    2月 2日(火)14:40~17:50
    2月 3日(水)14:40~17:50
    2月 4日(木)14:40~17:50
    2月 5日(金)14:40~17:50

整数論セミナー8号館610室

  • 9月30日(火)16:00~17:00
    Renate Scheidler(カルガリ大学/梨花女子大学)“Comparison of Scalar Multiplication on Real Hyperelliptic Curves”
  • 11月11日(火)16:00~17:00
    金子 昌信(九州大学)“有限多重ゼータ値について”
  • 11月14日(金)16:30~17:30
    橋本 康史(琉球大学)“素因子の上位ビットが既知で秘密鍵が小さいRSAに対する攻撃法について”
  • 1月13日(火)15:00~16:00
    尾西 昭彦(首都大学東京)“Dickson多項式を用いた暗号方式に対する秘密鍵が小さい場合の攻撃法”

複素幾何セミナー8号館601室

  • 7月16日(水)16:30~17:30
    Gene Freudenburg(Western Michigan University)“Linear G_a-actions and Hilbert’s Fourteenth Problem”

     The classical action of SL_2 on the vector space of binary forms, together with its restricted G_a-action, were of central interest in 19th Century invariant theory. Gordan(1868)showed that the invariants of the SL_2-action are finitely generated; the Mauer-Weitzenböck Theorem(1899/1932)shows the same for the G_a-action. Hilbert(1900)famously asked if the invariant ring of a general algebraic group action is finitely generated, and Nagata(1957)provided the first counterexamples. We begin by looking at the linear G_a-actions – though finitely generated, their invariant rings remain largely unknown. Then we will look at examples of G_a-actions on A^n where the invariant rings are not finitely generated, and show how these lead to linear actions of unipotent groups whose invariant rings are not finitely generated

  • 1月21日(水)16:30~(8号館304室)
    小口 理也(首都大学東京)“退化した0/1多面体と工程計画問題”
    秋庭 芳江(首都大学東京)“非特異トロピカル平面曲線の補空間について”
    鍋倉 雄太郎(首都大学東京)“二部グラフを用いた2変数多項式環の0次元イデアルの生成元について”
    小林 雅之(首都大学東京)“ある対合による非線形モジュラー不変式環”
    加藤 亮二(首都大学東京)“いくつかのフロベニウス代数の例”

数理解析セミナー8号館610室

  • 4月17日(木)17:30~18:30
    髙橋 仁(東京工業大学)“熱方程式における動的特異点を持つ解について”
  • 6月13日(金)17:00~18:00
    若杉 勇太(大阪大学)“Movement of time-delayed hot spots in Euclidean space”
  • 6月23日(月)17:00~18:00
    Winston Ou(Scripps College)“Irregularity of distributions, Littlewood-Paley theory, and multiparameter A_p weightsl”
  • 7月15日(火)13:30~14:30
    平田 友暁(首都大学東京)“電気回路を用いたマルコフ連鎖の再帰性の判定”
  • 1月21日(水)16:40~(8号館618室)
    鈴木 裕行(中央大学)“Scaling limits of loop erased random walks”
  • 1月22日(木) 13:00~14:30
    赤江 修治(首都大学東京)“Schramm-Loewner Evolutionと臨界パーコレーション”
    宋 翔宇(首都大学東京)“劣決定線型系のスパース解法について”
    廣井 宋春(首都大学東京)“Shift-invariant frameの構成について”
  • 1月23日 (金) 15:00~17:30
    池田 圭祐(首都大学東京)“Non-differentiability sets for Cantor functions with respect to various expansions”
    坂牧 遊(首都大学東京)“Asymptotic behavior of solutions to partial difference equations of parabolic type”
    村越 友紀(首都大学東京)“あるSIS型感染症数理モデルのエンデミック定常解の存在と漸近挙動”
    小俣 壮平(首都大学東京)“交差拡散を伴うある反応拡散方程式系及びそのシャドウ系の定常解の解析”
    村上 慧(首都大学東京)“ポアンカレ球上の非線形偏微分方程式の解の存在について”
  • 2月10日(火)16:30~17:30
    Mieczyslaw Mastylo(Adam Mickiewicz Univ./Institute of Mathematics, Polish Academy of Sciences)“On convergence of partial sums of Fourier series”
  • 2月19日(木)16:30~17:30
    Kwok-Pun Ho(香港教育大学)“Harmonic Analysis on non-Lebesgue spaces”

幾何学セミナー8号館618室

  • 5月24日(土)11:00~(秋葉原サテライトキャンパス会議室B, 詳細はこちら)
    井川 治(京都工芸繊維大学), 田崎 博之(筑波大学)“対称三対とその応用”
  • 6月13日(金)17:00~18:00(8号館610室)
    若杉 勇太(大阪大学)“Movement of time-delayed hot spots in Euclidean space”
  • 9月16日(火)16:30~
    Hojoo Lee(KIAS)“Poincare's lemma and generalizations of Calabi's correspondence”
  • 2月11日(水)15:00~ (8号館610室)
    Simon Blatt(Karlsruher Institut für Technologie)“The gradient flow of the Mobius energy”

変分問題セミナー8号館610室

  • 2月21日(土)15:00~18:00
    高橋 太(大阪市立大学)“Effect of the distance between singular points in Hardy inequality with multi-singular potentials”
  • 3月18日(水) 15:00~18:00 (618)
    渡辺 達也(京都産業大学)“プラズマ物理に現れる準線形シュレディンガー方程式の定常状態について:最近の進展と今後の課題” 集中講義 8号館610室
  • 黒田 耕嗣(日本大学)“アクチュアリー数学”
    4月25日(金)10:00~11:30, 13:00~16:10
    4月26日(土)10:00~11:30, 13:00~14:30
    5月23日(金)10:00~11:30, 13:00~16:10
    5月24日(土)10:00~11:30, 13:00~14:30
  • 池田 宏一郎(法政大学)“モデル理論入門
    5月14日(水)14:40~16:50
    5月21日(水)14:40~16:50
    6月11日(水)14:40~17:50
    6月18日(水)14:40~17:50
  • 石田 正典(東北大学)“双曲型扇に関するいくつかの問題”
    6月 5日(木)14:30~17:50
    6月 6日(金)14:30~17:50
    6月 9日(月)14:30~17:50
    6月10日(火)14:30~17:50
  • 中村 憲(首都大学東京)“効率的な代数アルゴリズム”
    6月19日(木)13:00~17:50
    6月26日(木)13:00~17:50(8号館618室)
    7月 3日(木)13:00~17:50
    7月10日(木)13:00~17:50
  • 小森 靖(立教大学)“ルート系とゼータ関数”
    10月 6日(月)14:40~17:50
    10月13日(月)14:40~17:50
    10月20日(月)14:40~17:50
    10月27日(月)14:40~17:50
  • Victor Burenkov(RUDN University)“Morrey空間の実補間に関して”
    11月17日(月)14:40~17:50
    11月18日(火)14:40~17:50
    11月19日(水)14:40~17:50(8号館618室)
    11月20日(木)14:40~17:50
    11月21日(金)14:40~17:50
  • 小薗 英雄(早稲田大学)“L^r空間におけるベクトル場の分解定理とその応用について”
    12月 1日(月)14:40~17:50
    12月 2日(火)14:40~17:50
    12月 4日(木)14:40~17:50
    12月 5日(金)14:40~17:50
  • 浦川 肇(東北大学)“調和写像と2-調和写像の幾何学”
    12月 8日(月)14:40~17:50
    12月 9日(火)14:40~17:50
    12月10日(水)14:40~17:50
    12月11日(木)13:00~16:10
    12月12日(金)13:00~16:10
  • 鈴木 裕行(中央大学)“SLE理論とその応用”
    1月 8日(木)14:40~17:50
    1月14日(水)14:40~17:50(8号館618室)
    1月15日(木)14:40~17:50
    1月21日(水)14:40~17:50(8号館618室)
  • 今野 宏(明治大学)“シンプレクティック商の幾何”
    1月13日(火)14:40~17:50
    1月14日(水)14:40~17:50
    1月20日(火)14:40~17:50
    1月21日(水)14:40~17:50

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