化学科・元素分析室のご紹介
9号館123号室 内線4048
有機化合物は主としてC、H、Nを構成元素とするものが多く、これらの構成元素の測定結果と残りの重量配分より、化学物質中の元素組成比を知ることが出来ます。元素分析装置UNICUBEでは、現在C、H、Nの3つの元素を測定しています。

1.使用機器
分析装置 Elementar(エレメンター)社製 UNICUBE [2022.11より稼働] 
測定範囲: C : 0〜14 mg
     H : 0〜2 mg
     N : 0〜10 mg
測定精度 ≦0.1% abs. CHN:2mgアセトアニリド
測定時間 約10分 / 1検体
CHNモード : (通常はこのモードでの測定です)
試料(有機化合物、天然物等)の構成元素C、H、N含有量を測定します。
触媒充填した高温の反応管内で完全燃焼・分解し、主構成元素であるC(炭素)、H(水素)、N(窒素)をCO2(二酸化炭素ガス)、H2O(水蒸気)、N2(窒素ガス)に変換し、これら三成分を三つの熱伝導度検出器で順次定量します。
CHNSモード :(現在は行っていません)
反応管内の触媒種を変更することで、CHNに加えS(イオウ)も定量することができます。SO2(二酸化イオウ)に変換して定量することができます
元素分析室のご紹介
2. 測定の依頼手順
(1) 至急の測定依頼やS分析、その他の問い合わせは、装置担当教員(有機研、野村教授 ktnomura[at]tmu.ac.jp )にご相談下さい。
測定前々日の火曜日17時までに、測定依頼のメールを以下の担員、cc.に装置担当教員を含む)に送付してください。
測定技術員 :fukuoka-tomoko[at]jmj.tmu.ac.jp (福岡 智子、水曜日定休)
 装置担当教員 :(cc.にて)  ktnomura[at]tmu.ac.jp

特にはじめてご利用の方には依頼、測定、結果報告の流れを説明しますので、早めにご連絡下さい。

元素分析依頼・報告書 Word PDF
Application Form of Elemental Analysis Word PDF

なお化学科以外の方は事前登録(ktnomura[at]tmu.ac.jpまで)をお願いします。(2012年度より)
(2) 試料は、出来るだけ純度の高いものを、充分に乾燥させてからお持ちください。
(3) 1回の測定には、CHN、(CN)S、O の三つの分析項目毎に約2 mgの試料が必要です。各分析項目について原則2回測定しますので約7mg以上必要です。一分析項目、1mg程度でも測定は可能ですが、誤差が大きくなります。測定に際して要望がある場合は、依頼書の要望欄にその旨ご記入ください。
無機物中の有機物等の分析は、C、H、N、S、Oの含有量により必要試料量が異なってきますので、予めメール等でお問い合わせください。
(4) 液体試料の場合、Sn又はAg製の小容器に取り分ける際に、毛細ガラス管やスパーテル等を使用しますが、それらへの付着残が出ますので、少し多めに試料が必要になります。
(5) 試料容器には、試料記号名(略称で可)を記入したラベルを貼り付けてお持ちください。
(6) 光に敏感な試料は、遮光ビンかアルミ箔で包んでお持ちください。爆発の危険性が予想される試料は、燃焼管を破損するおそれがあるので、測定は出来ません。

3. 試料準備
固体(粉末)試料については、主にスズ箔に梱包したものを検体としています。通常は測定技術員が検体を作成し、測定まで行っています。
依頼者ご自身での準備の場合は、まず、空としてのスズ箔重量を測定してお持ち帰りください(1検体に1バイアル瓶が必要)。不活性ガス下などで試料を梱包、バイアル瓶内への封入を行ってください。測定の順番がきましたら、重量測定と装置導入までを1検体ずつご自身で行ってい ただきます。(n=2または3)

4. 測定
装置安定後、標準サンプル測定を行って日常係数補正を実施(合計約2h)。
その後、実試料測定を行います(約10分/1検体)
試料数が多い場合は、間に標準サンプル測定を挟みます。(約20検体毎)

5. 測定結果の報告
測定終了後、測定技術員から依頼者にメール連絡しますので、報告書と残った試料・試料容器の受け取りをお願い致します。